国民的美少女コンテストグランプリの吉本実憂が、モンスター女子高生となって内野聖陽を翻弄する姿を描いた『罪の余白』。この映画の完成披露試写会が9月17日に有楽町朝日ホールで行われ、内野と吉本をはじめ、谷村美月、大塚祐吉監督が登壇した。
本作は、女子高生の加奈が学校のベランダから転落するシーンから幕を開ける。それを知った加奈の父親で、大学で行動心理学者の教鞭を執る安藤(内野聖陽)は、行動心理学者でありながらも娘の異変に気づかなかった自分を責めつつも、真相を追いはじめる。そんな時、加奈のクラスメート・咲(吉本実憂)が現れる。娘の死に涙する美貌の少女のはずだったが、実は彼女こそが、教師、生徒、警察の心を操り、スクールカーストの頂点に君臨する狡猾で残忍な悪魔のような少女だったとうストーリー。
大塚監督は、原作のどこに惹かれたかという質問に「心理学者の父親が娘を失った絶望の中、対決するのが娘の親友だったという構図がすごく面白いなと思いました」と回答。主演の内野も「いい大人が女子高生に見事に振り回される姿が面白くて。脚本を読んで、ぜひやらせてくださいとお答えしました」本作出演の経緯を話した。
一方、近年の日本映画にはあまり例がないほどのダークヒロインを怪演した吉本は、役作りについて「最初はどうやって役と向き合えばいいか分かりませんでしたが、監督から“人を傷つけることを楽しんで!”とアドバイスを受け、やっと役に打ち込めました」と役作りの裏話を披露。
内野から「リハーサル中、監督がヒソヒソ話で吉本さんにアドバイスを送っていると思ったら、本番になるとアドリブで僕を傷つけてくるんですよ。上手くなってくるにつれ、だんだんムカついてきて!」と言われると、吉本は「最終的には自発的に言葉が出てきました!」と完全に悪女役をものにしたようだった。
また、この日は「大人VS女子高生」の劇中の構図にちなみ、女子高生軍団がサプライズで登場。苦笑いを浮かべた内野に、女子高生を代表し吉本から「女子高生に追いつめられるのはどんな気持ちですか?」と大胆な質問が。これには内野もたじろぎつつ「木場咲のような女子高生がもし本当にいれば“大人をなめるなよ!“と言ってやりたいです」と一喝し、場内は大爆笑に包まれた。
最後に内野は「エンターテイメント作品でありながら、こういう年代の子を持つ親御さんには何か考えさせられる作品になっていると思います。ぜひ楽しんでいってください」と会場に呼びかけていた。
『罪の余白』は10月3日よりTOHOシネマズ新宿ほかにて全国公開となる。
・国民的美少女グランプリの吉本実憂が内野聖陽を翻弄/映画『罪の余白』
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