地下世界の地獄めぐりを描いた執念と狂気のストップモーションアニメ
『スター・ウォーズ』、『ロボコップ』、『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズなど、誰もが知る名作の特殊効果を手がけ、その後のSF作品に計り知れない影響を与えた巨匠フィル・ティペット。その彼が30年を費やして完成させた狂気と執念のストップモーションアニメ『マッドゴッド』より、世界一のパンク監督アレックス・コックスが怪演する謎の男ラストマンの場面写真4点を紹介する。
主人公である孤高のアサシンは、人類最後の男ラストマンによって地下深くに派遣され、化け物たちの巣窟と化した暗黒世界を降下していく。このラストマンを演じるのが、世界一パンクな監督であり、俳優でもあるアレックス・コックスだ。
コックスは1954年イギリスのリバプール生まれ。SFホラー『レポマン』(84年)で長編監督デビューし、アメリカでカルト的人気を獲得した。代表作に『シド・アンド・ナンシー』(86年)、『ストレート・トゥ・ヘル』(87年)、『ウォーカー』(87年)などがある。
ティペットとコックスは、『ロボコップ』(87年)『スターシップ・トゥルーパーズ』(97年)を手がけたプロデューサーのジョン・デイヴィソンと長年の友人であり、何か一緒にやろうと話していたという。コックスはそれを実現すべく『マーズ・アタック!』(96年)の脚本を書いたが、スタジオに採用されず、最終的にはティム・バートンが監督することになった。今回、ティペットの個人的なプロジェクトである『マッドゴッド』の実写パートに、コックスが俳優として出演したことで、ついに念願のコラボレーションが実現した。
紹介する場面写真では、長い爪を生やしたラストマンが暗がりにたたずむ姿や、大勢の部下が集まる前で地下降下用のポッドを見つめるシーンが切り取られている。この物語の鍵を握るキャラクターをコックスがどのように演じたのか、期待が高まる写真だ。
『マッドゴッド』は12月2日より全国順次公開となる。
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