第26回山本周五郎賞を受賞した小野不由美の同名小説を、竹内結子と橋本愛共演で映画化した『残穢【ざんえ】−住んではいけない部屋−』。このホラー映画の記者会見が10月25日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、竹内と橋本、中村義洋監督が登壇した。
・竹内結子と橋本愛共演のホラー映画『残穢』の予告編が超怖い!
本作は、開催中の第28回東京国際映画祭コンペティション部門にノミネートされている作品。小説家である「私」のもとに、女子大生の久保さんという読者から1通の手紙が届くところから物語は始まり、「今住んでいる部屋で、奇妙な“音”がするんです」というその内容に好奇心を抑えきれなくなった「私」が、久保さんと一緒に調査を始める姿が描かれていく。
中村監督は、竹内と橋本を演出した感想を聞かれ、「毎日キレイだなとため息つきながら2人を撮ってました。映画が始まって30分くらいまで2人が会わない設定で撮影の順番もそのままだったんです。それぞれを撮っているときでさえキレイだな、可愛いなと思っていたので、2人が重なったときの2ショットはたまらなかったですね」と回答。
中村監督作品への出演が、これが5作目となる竹内は「監督とは何作品もご一緒していて、いつも信頼を裏切られることなく幸せな時間だったのですが、今回ばかりはなんで受けちゃったんだろう?と思いました」と後悔している様子。理由は怖がりだからだそうで、「最初にお話いただいたときは、『中村監督の作品なら断る理由がありません、受けます』と申し上げたのですが、あとで怖い話だと聞いて『受けなきゃよかった!』と」とぼやき節。
役作りについても「“私”という役は小説家で現実を追求する人間なので、怖がっていないんですよね。なので、私自身から恐怖心を取り除くのが大変でした。何も信じてない、信じてないと言い聞かせました。撮影中は、家に帰っても引きずったので、電気を煌々とつけて眠っていました」と怖がり屋ならではの苦労を明かし、「みなさん、この作品、見たら絶対後悔する……あっ、そんなこと言っちゃダメですよね」と苦笑いを浮かべていた。
一方の橋本は、本作が中村組への初参加。「監督とお会いする前から『アヒルと鴨のコインロッカー』が大好きで、いつかご一緒したいと思っていました。監督も怖い映画が5年ぶりということで、いつもと違う監督の作品で、初めて参加できうれしく思います。ちなみに私は怖いのはフィクションなら平気です! 鈍感なので(笑)」とコメント。
役作りについては「“久保さん”という役は、物語の中の運転手の役割かなと思ってます。自分の部屋で起きている現象に対して、2時間引っ張っていくには好奇心を内在していないといけないと思いながら、途中からはその好奇心と恐怖心のバランスを意識しました」と話すと、「私は怖さを家に引きずることはなく、真っ暗にしないと眠れないので真っ暗にしてました」と続け、笑いを誘ってた。
この日は会見後に映画がワールドプレミア上映され、上映前の舞台挨拶と上映後のティーチイン・イベントも行われた。『残穢【ざんえ】−住んではいけない部屋−』は2016年1月30日より全国公開となる。
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