2010年に映画化された「武士の家計簿」などの著作で知られ、平成の司馬遼太郎との呼び声も高い磯田道史氏の近著「無私の日本人」の一編「穀田屋十三郎」を、阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡らの出演で、中村義洋監督がメガホンをとり映画化されることが発表されている『殿、利息でござる!』。この作品の追加キャストが発表され、勢揃いしたキャスト陣の扮装姿が初公開された。
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本作は、今から240年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿を舞台に、年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るため、実在した穀田屋十三郎ら庶民9人が、藩にまとまった金を貸し、毎年の利子を全住民に配る「宿場救済計画」を立て、奔走する姿を現代によみがえらせたもの。
造り酒屋を営むかたわら、宿場町の行く末を心から憂える主人公・穀田屋十三郎(こくたや・じゅうざぶろう)役に阿部サダヲ。町一番のキレ者である茶師・菅原屋篤平治(すがわらや・とくへいじ)役に瑛太。十三郎の弟で、吉岡宿一の大店・造り酒屋の浅野屋の主・浅野屋甚内(あさのや・じんない)役に妻夫木聡が扮する。
今回はさらに、彼ら3人と共演する10名のキャストが発表された。 意外にも、これが本格時代劇映画初出演となる竹内結子が演じるのは、吉岡宿の住人が集う煮売り屋(飯屋)のおかみで未亡人のとき。竹を割ったような、さばさばとした性格もあって住人たちに愛され、さまざまな情報が集まる、現代でいうところの“ハブ的”な存在だ。阿部演じる男やもめの主人公・穀田屋がほのかに思いを寄せるという設定になっている。
また、松田龍平扮する萱場杢(かやば・もく)役は、藩の財政を預かる出入司をつとめる役人。庶民の「殿に金をお貸しする」という奇想天外な申し出を無情にも拒否し、冷酷無比な切れ者を演じる。松田にとって時代劇映画出演は『長州ファイブ』(06年)以来、10年ぶりとなる。
ほかにも、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦、草笛光子、山?努の出演が発表された。
『殿、利息でござる!』は2016年5月14日より全国公開となる。
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