後編/『スター・ウォーズ』だけじゃない! サントラのハイレゾ音源続々登場!「名作選35」は映画好き要チェック

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「サウンドトラック名作選35」では『太陽がいっぱい』をはじめとした過去の名作もハイレゾ化!
「サウンドトラック名作選35」では『太陽がいっぱい』をはじめとした過去の名作もハイレゾ化!

(…前編より続く)

旧作では「サウンドトラック名作選35」として全35タイトルをCDとハイレゾで同時リリースしたランブリング・レコーズによるシリーズが素晴らしい。おもにヨーロッパ系の作品がピックアップされており、アラン・ドロン主演の『太陽がいっぱい』や『サムライ』『仁義』ほか、ジャック・タチ監督『トラフィック』、フランソワ・トリュフォー監督『突然炎のごとく/恋のエチュード』、ジャン=リュック・ゴダール監督『勝手にしやがれ』などがセレクトされている。

【映画を聴く】前編/『スター・ウォーズ』だけじゃない! サントラのハイレゾ音源続々登場!『セッション』も異例の大ヒット

このシリーズではフランソワ・ド・ルーベやミシェル・ルグラン、セルジュ・ゲンスブールら音楽家別の作品集も編まれているのだが、とにかくリマスタリング/ハイレゾ化による音の向上ぶりが凄まじい。特に『トラフィック』は、洒脱なスコアが見晴らしのいいフレッシュな音で蘇っていて驚かされる。ハリウッド大作とはひと味違う、ヨーロッパ映画の繊細でアーティスティックな音世界に手っ取り早く触れられるシリーズになっているので、その手の映画が好きな人は要チェックだ。

映画の作品世界をより深く味わうため、サウンドトラックはなくてはならないサブテキストだが、映像ソフトがDVDからBlu-ray、そして間もなく発売されるUltra HD Blu-rayへと進化を遂げるように、サントラでもCDやMP3の音質を上回るハイレゾのニーズが高まるのは必然的な流れだ。日本ものでも『HERO 2015劇場版』や『海街diary』などの映画や、『下町ロケット』『花燃ゆ』といったドラマまで、「え、こんなのもあるの?」といったタイトルが数多くハイレゾ化されている。先述の「e-onkyo music」や「mora」、「オリコンミュージックストア」といったハイレゾ配信サイトをぜひ一度のぞいてみていただきたい。(文:伊藤隆剛/ライター)

伊藤 隆剛(いとう りゅうごう)
ライター時々エディター。出版社、広告制作会社を経て、2013年よりフリー。ボブ・ディランの饒舌さ、モータウンの品質安定ぶり、ジョージ・ハリスンの 趣味性、モーズ・アリソンの脱力加減、細野晴臣の来る者を拒まない寛容さ、大瀧詠一の大きな史観、ハーマンズ・ハーミッツの脳天気さ、アズテック・カメラ の青さ、渋谷系の節操のなさ、スチャダラパーの“それってどうなの?”的視点を糧に、音楽/映画/オーディオビジュアル/ライフスタイル/書籍にまつわる 記事を日々専門誌やウェブサイトに寄稿している。1973年生まれ。名古屋在住。

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