12月28日はDJ(ディスクジョッキー)の日。DJの魅力を広く伝えるため、DJやパーソナリティーの養成を手がける株式会社サンディが制定した記念日とのこと。日付は、「オールナイトニッポン」の初代パーソナリティー(ラジオディスクジョッキー)糸居五郎氏の命日が選ばれた。今回はこの記念日にちなみ、DJが主役の映画をご紹介しよう。
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出演者の逮捕が続き手痛いスタートを切ったアノ作品
『とんかつDJアゲ太郎』というと、映画云々より初日舞台挨拶で涙目になっていた主演の北村匠海の顔が目に浮かぶ。公開前に2人の逮捕者が出てしまい、しかも伊藤健太郎においては公開日前々日の逮捕ということで、初日のお祝いムードが一転、重苦しい空気に包まれることとなった(公開の約2ヵ月前には伊勢谷友介が逮捕されている)。しかも運悪く、本作は湿っぽい雰囲気が似合わない漫画が原作のコメディー映画だったから余計である。そんな状況に世間が同情の目を向ける中、北村は舞台挨拶で目に涙をいっぱいためて、「僕は決してかわいそうな奴ではないし、幸せ者だと思っています」と語ったのだ。
ストーリーは、渋谷の老舗とんかつ屋三代目のアゲ太郎が、クラブにとんかつ弁当を届けたことをきっかけにDJに開眼して修業を始めるという展開。撮影時は未来の不祥事を予測できるはずもなくフラットなメンタルで演技に取り組んでいたはずだが、どうも前半のドタバタ茶番劇の部分がぎこちない。後から、「コメディーは初めてで写真撮影でも笑顔を作るのが苦手」と北村が語るのを聞いて合点が行く部分もあったが、ぎこちないのは何も北村1人のせいではない。伊勢谷友介やブラザートムといったベテラン陣もどこか上ずっている感があり、見ていてお尻の辺りがムズムズするような居心地の悪さがあった。これは役者というより演出のせいかも? と思いながら見進めていくと、中盤辺りで起承転結の「転」が訪れてシリアスな展開に移行し、その辺からようやく物語に集中して面白く見られるようになった(本作は、非常にわかりやすい起承転結のあるストーリーである)。
撮影には、実在する渋谷の老舗クラブ「WOBM」がそのまま使われている。劇中でDJがプレイするナンバーは、かなりクラシカルで懐メロ的な名曲が多い印象だ。果たして新米DJアゲ太郎がフロアを沸かせる日は来るのか。個人的には、アゲ太郎の幼馴染にして熱心なサポーター、三代目道玄坂ブラザーズ(加藤諒、浅香航大、栗原類)にMVPを送りたい。(T)
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