直木賞作家の小池真理子、自身の分身演じた成海璃子の演技に感激!
直木賞受賞作家・小池真理子の半自叙伝的同名小説を、成海璃子×池松壮亮×斎藤工で映画化した『無伴奏』。この映画の特別試写会が2月26日に物語の舞台である仙台で行われ、主演の成海と原作の小池、矢崎仁司監督が登壇した。
小池は「私の思春期真っただ中だった無伴奏での日々をモデルにして書いた『無伴奏』がこうやって素晴らしい映画になりました。映像も美しいし、原作にとても忠実に描いて下さって、すばらしい作品です。今日ここで先行上映会でご覧になれるみなさんは幸運だったと思って下さい」と挨拶。
原作執筆のきっかけは、今から25〜26年前に、当時創刊間もない「小説すばる」の担当編集者と話していて、彼が東北大学の卒業生であるとわかったこと。「『無伴奏という店があったよね』『行った行った』という話になって盛り上がり、私の創作意欲がどんどん沸いてきました。『そうだ、無伴奏を小説にしよう』って思ったのが、そもそものきっかけです」と振り返った。
また、キャスティングについても小池は「最高ですね!」と太鼓判。「(成海演じる)響子というのは私の分身で、男性関係の話は実際にあったこととは違うんですけれど、17〜18歳の頃、仙台で過ごした私の思春期そのものを描いた作品なので、私の若かった頃をこんな素敵な女優さんが演じて下さって、本当に幸せなことでした」と感激した様子。
さらに、その感激は成海のしゃべり方にも及び「試写で、成海さんのしゃべり方とか間合いの取り方とか勝気なところを見ながら、ちょっと図々しいんですけれど、当時の私にそっくりだったので本当に感激しましたし、胸がいっぱいになって、泣きそうになって、席を立てなくなってしまうくらいでした」と話した。
一方の成海は、テレビドラマ『瑠璃の島』で初主演を飾ってからちょうど10年で、今回、本格的なラブストーリーに初挑戦。相手役の池松壮亮について「すごく頼もしかったです」とべた褒めすると、「私は今回、いっぱいいっぱいだったけれど、池松君が現場に来る日はちょっと嬉しかったほど支えになってくれたし、安心して、すごく信頼して撮影できました。一緒に戦った“戦友”という気がします。本当に渉さん役が池松君でよかったなと思っています」とコメント。
仙台ロケの思い出についても「仙台に着いた日に池松君たちと牛タンを食べました。響子役を演じるのがなかなかハードで、池松君にそんなことを言ったら、お風呂上りに晩酌しようということになって、ビールを飲んで話を聞いてもらった思い出があります」と笑顔で振り返っていた。
『無伴奏』は3月26日より新宿シネマカリテほかにて全国公開となる。
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