米Variety誌が選ぶ「2016年に注目すべきアニメーター10人」の1人に、新作『君の名は。』の公開が今夏に控える新海誠監督が選ばれた。
・新海誠監督の新作アニメ映画『君の名は。』の新ポスタービジュアルが解禁!
新海監督は、『ほしのこえ』(02年)、『秒速5センチメートル』(07年)など意欲的な作品を作り出し、次世代の宮崎駿、ポスト細田守と称される気鋭のアニメーション映画監督。『言の葉の庭』(13年)ではドイツのシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭にて長編アニメーション部門のグランプリを受賞するなど、美しい色彩で描かれるすれ違う男女の物語を、精緻な風景描写と繊細な言葉によって紡ぎ出し、国内外問わず高評価を得ている。
一方のVariety誌は1905年にアメリカで創刊されたエンターテインメントビジネスの総合誌。「Varietyが選ぶ10人シリーズ」はその年に注目すべき新人の俳優や監督、プロデューサーなどクリエイターを選ぶ企画で、「注目すべきアニメーター10人」は2015年にスタート。昨年は『トイ・ストーリー4』の共同監督ジョシュ・クーリーらが選ばれ、特別賞としてピクサーの創業者エド・キャットムルや『トイ・ストーリー』などのジョン・ラセターがCreative Impact in Animationを受賞した。
2回目となる今回は、新海監督のほか、アニメ映画版『ゴーストバスターズ』のフレッチャー・ムール監督や、2017年公開予定のピクサーのアニメーション映画『COCO』の共同監督エイドリアン・モリーナが選ばれ、『カンフー・パンダ3』のジェニファー・ユー・ネルソン監督がCreative Impact in Animationを受賞した。
これまで、ディズニー、ピクサー、ドリームワークスなど、アメリカのアニメーション業界のスタッフばかりが選出されてきたこの企画で、日本人が選ばれたのは新海監督が初めてとなる。
これに新海監督は「100年以上もの歴史のある米エンターテインメント誌Varietyの『注目すべきアニメーター10人』に選出いただけたとのこと、とても嬉しく思います。僕個人は非力な作り手ですし、日本製エンタメの凋落(ちょうらく)というような言説も囁かれる昨今でもありますが、心強いスタッフたちとともに僕たちなりに高く遠くを見つめ、国内外に誇れる作品づくりをしていきたいと思っています。素敵な賞を、ほんとうにありがとうございました」と述べている。
その新海監督の新作『君の名は。』は、山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉(みつは)と、東京に暮らす男子高校生・瀧(たき)という、出会うはずのない2人がある日、不思議な夢の中でお互いの存在を知る恋と奇跡の物語。世界の違う2人の隔たりと繋がりから生まれる「距離」の物語を、圧倒的な映像美とスケールで描き出す作品で、8月26日より全国東宝系にて公開となる。
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