顔面凶器、Vシネマの帝王などの異名をもつ小沢仁志が還暦記念映画として生きざまのすべてをぶつけ、「俳優人生で最後の無茶」を繰り広げる怒涛のアクション映画『BAD CITY』が公開。ムビコレでは、小沢仁志のインタビューを掲載中だ。
山口祥行とのラストバトルは「本気で殴りにいってる、しかもそれを12時間だからね」
「なんか還暦のお祝いみたいな冠がついちゃってるけど、今までやってきたことの集大成みたいな感じだよね。60で線を引くなら、そこで何かやりたいなと思ったということだね」と本作を制作した動機を語る小沢。
本作は、小沢によるオリジナル脚本(製作総指揮・脚本はOZAWA名義)。「自分で脚本を書いていても、これはキツいだろうなと思った」と語る本作で小沢は、製作総指揮として、映画の企画段階から撮影のコーディネートまでこなし、主演として本格的なアクションに挑戦。この映画のために徹底したトレーニングを行い強靭な肉体を作り上げ、なんと100人以上にのぼる敵を相手に、CGなし、スタントなしのガチンコアクションに挑んだ。
長回しも多かったという園村健介監督の撮影。小沢は「結構やりきったつもりだったんだけど、終わってみたら意外に余力があってね。打ち上げなんかも朝までいたくらいだし。ヤマ(山口祥行)は途中で帰っちゃったけどね」と撮影当時を振り返る。
中でも『日本統一』で共演している山口とのラストバトルの撮影は、「『今日は撮影も最終日だから何やってもいいよな』ということで、本気で殴りにいってるから。アッパーの予定だったのがフックに変わったりするし。ヤマも自分がやらなきゃやられる、ということで、マジで当てにいく。本当にギリギリのところでやってたから。しかもそれを12時間だからね」と過酷さが伝わってくるエピソードを語ってくれた。
「俺、レンタルチェーンの社長に文句言ったことあるもん。なんでAVコーナーの前にVシネマを置くんだと。あれじゃ女の子は借りられないよ。さんざん文句を言ったけど変わらなかったね」と、以前のVシネマの扱いについて話す小沢。しかし、配信が主流になってきたことで、ファン層も変わってきたという。
「ただもうVシネという言葉すら死語だとは思うんだけどね。こんだけレンタルショップがなくなってくるとね。『日本統一』なんかも、テレビに出ているような役者はあんま出てないじゃん。あれ、韓流ドラマと一緒の感覚なんじゃないかね。新鮮じゃん」。
女性ファンも増えてきている現状についてそう語る小沢だが、見る側だけでなく演じる側の垣根もなくなってきているという。「例えばヤクザ映画で、俺と役所広司さんの戦いなんてあったら最高じゃない? そういうキャスティングのシャッフルはあってもいいと思うんだよね。そういうのが観客はワクワクするわけじゃない。そういうワクワクを失わないでほしいよね。それが日本映画を活性化させることにつながると思うんだよ」。そう最後には今後のVシネマ界への期待も語った。小沢仁志のインタビュー全文はこちらから!
・[動画/前半]小沢仁志60歳、ガチンコアクションを喋り尽くす!
・[動画/後半]還暦の小沢仁志、役所広司とヤクザ映画共演を熱望
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