俳優の阿部サダヲが2月27日、都内で行われた『シャイロックの子供たち』大ヒット御礼舞台挨拶に出席した。2月17日に公開初日を迎え、動員42万人・興行収入5.43億円を記録したことへの感謝の気持ちを込めて、阿部発案で“スーツ割”を敢行した。
阿部サダヲの発案でスーツ割を敢行!
本作の中でも主要キャストが常に着用している、“銀行員の戦闘服”とも言えるスーツ。本日はそんなスーツを着用して来場した観客に、100円をキャッシュバックするという“スーツ割”が、主演の阿部サダヲの発案によって実行された。さらに観客にはサプライズで、阿部が本作で演じた役柄同様の“お客様係”に扮し、劇場支配人とともに入口に立って来場した観客をお出迎え。“ベテランお客様係・西木雅博”と書かれた紅白のタスキを肩にかけた阿部の突然の登場に、何も知らずに来場した観客たちは驚きと感動の声を上げ大きな拍手が巻き起こった。
入場者に「いらっしゃいませ。ご来場ありがとうございます」と丁寧に頭を下げて感謝の気持ちを伝え、ジャケット姿の観客を見つけては「お仕事帰りですか?」「100円お返ししますね」と声を掛けるなど約30分間に渡り完璧な“お客様係”を務めあげる阿部を前に、興奮気味の観客たち。「こんなところで会えるなんて!」「本物ですか!?」と口々にこぼしながら手を振ったり会釈を返すなど、熱気あふれる賑やかな入場からイベントはスタートした。
全ての観客が場内に着席後、あらためてステージ上に登場した、阿部と本作のメガホンを取った本木監督。まずは本作の大ヒットスタートについてMCから触れられると「池井戸先生もご機嫌らしいので良かったです」と阿部が原作者・池井戸潤のリアクションを代弁。
この日は阿部発案の“スーツ割”の呼びかけで、合計236名と観客の約半数以上がジャケット姿での来場となったのだが、場内を埋め尽くすスーツ姿の観客をみた阿部は「けっこうジャケット来ている方が多くてびっくりしました、こういう景色が見たかったので、皆さん着て来てくださって嬉しかったです」と嬉しそうに場内を見渡した。今回の“スーツ割”のアイディアについては「今回自分がずっとスーツを着ている役って珍しかったし、映画館がスーツで埋まったら面白いだろうなと思って。ちょこっと言ってしまったんです」と申し訳なさそうに切り出す。
MCから先ほどの“お客様係”のお出迎えについて振られると「今日銀行から来ましたって、1人銀行員の方がいました! こういう現金紛失事件とかはありますか? って聞いたらないです!って言いながら入っていかれましたね」と先ほどの入場口でのやりとりを話題に上げると、場内は笑いの渦に巻き込まれた。
秋葉原の電気街でサラリーマンをしていたという阿部は「僕もサラリーマン経験があるので、いらっしゃいませというのは楽しいですね。久々な感じがしました。当時接客は苦手で。その感じを少し思い出しました。」と切り出しながら、職場の人から“辞表の書き方”が書かれた本を渡されたという衝撃のエピソードを告白。しかしながら「その人のおかげて僕は今ここに立っているので、感謝しないといけないですね。仕事には合う合わないってありますからね」とポジティブに語った。
そんな阿部へ来場した観客へ“働き続けるためのアドバイス”を聞いてみると「僕はこの仕事を選んでよかったなと思っているので、楽しんで仕事ができるのがいいんじゃないですかね」とコメントした。
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