朝ドラ『風のハルカ』でヒロインを演じた村川絵梨が体当たり演技を披露した『花芯』。この映画の初日舞台挨拶が8月6日にテアトル新宿で行われ、主演の村川をはじめ、林遣都、安藤政信、藤本泉、落合モトキ、毬谷友子、安藤尋監督が登壇した。
本作は、親の決めた許嫁と結婚した村川演じる園子が、肉体の悦びに目覚め、夫の上司に恋をしてしまうなど、世間の常識に背を向けながらも子宮の命ずるまま生きることを選んでいくというストーリー。
着物姿で登場した村川は「園子が全編着物なので、本日は絶対着物を着たいと決めていました」とコメント。「安藤監督から、直接、園子役を打診され光栄でしたが、私につとめられるのかと不安がありました。ただ、やるしかない、チャレンジしなければ一生後悔するなと思いました。みなさまに見てもらえて本当に嬉しいです」とその思いを口にした。
園子の夫を演じた林は、共演シーンが多い村川について、役と真摯に向き合い、相当な覚悟で臨んでいたと語ると「スマートに支えられたらなと思っていたのですが、そんな余裕はなく、負けていられないなと思いました。私も全てをさらけ出し、ぶつけていきました」と振り返った。
また、『ROOKIES』から村川の大ファンだったと明かした安藤は「撮影初日に重要なキスシーンがあったのですが、そこが一番印象深かったです(笑)」と話していた。
この日は、原作者である瀬戸内寂聴からサプライズの手紙も到着。今から59年前の発表当時、さまざまな批判を浴び、以降、1度も映画化の話などなかったこの小説にまつわるエピソードが綴られており、その映画で主演を演じた村川に対しては「捨て身の特に全力で熱演してくださったヒロイン役の村川絵梨さんありがとう」「まさかというこの思いがけない幸運を冥土の土産に、94歳の私は、やがてあの世への旅に発つことでしょう」などと感謝の思いが記されていた。これに村川は「やってよかったなと、心底思いました」と涙を浮かべながら答えていた。
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