NHK連続テレビ小説『風のハルカ』でヒロインを演じた村川絵梨が体当たり演技を披露した『花芯』。この映画のトークショーが8月20日にテアトル新宿で行われ、主演の村川と安藤尋監督が登壇した。
本作は、瀬戸内寂聴がまだ瀬戸内晴美と名乗っていた1957年に発表し、文壇界から「ポルノ小説」「子宮作家」と批判を受けた同名小説の映画化作品。これまでのイベントや取材を全て和装でこなしてきた村川は、公開後ということもあってこの日は洋装で登場。「脚本を初めて読んだ時はセリフが少なく、静寂や間をどう表現しようか考えました。今まで演じたことのない男性と絡みのシーンも安藤監督であれば大丈夫だと思って飛び込みました」と振り返った。
そんな村川の印象について安藤監督は「メリハリがあり、さっぱりしている。今どきの感じがない昭和的で稀有な女優さんだと思いました」と、役柄にぴったりとマッチしていたことを明かした。
一方の村川は、役作りにあたって「(演じた)園子モードに入り込んでしまい危なかった」と意味深なコメント。安藤政信とのシーンがカットになったことを監督に抗議するなど、作品に対し強い思い入れがあったと話した。
また、原作者の瀬戸内寂聴とは作品が完成した後に対面。「お会いする前はものすごく緊張しましたが、“体を張った演技で頑張ってくだいました”と言葉をかけていただけたので安心しました。出版当時は相当子宮作家と言われ大変だったようで、あの人にこう言われたとか、あの雑誌にこう書かれて干されたとか鮮明に覚えていらっしゃって話してくれたんです。相当、悔しかったんだなと感じ、改めて中途半端ではいけないなと気を引き締めました」と対面時の様子も明かしていた。
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