犯行時17歳でクラスメートを殺害…服役囚演じた松浦りょうが徹底した役作りと思い語る

#アンシュル・チョウハン #松浦りょう #赦し 2023.03.18

過去への向き合い方ですれ違う被害者の遺族、そして改めて罪と向き合う加害者という三者三様の葛藤を描く『赦し』が公開。ムビコレでは、松浦りょうのインタビューを掲載中だ。

「少しだけですが、彼女の気持ちが理解できると思っていました」

高校生だった娘がクラスメートに殺害された元夫婦と、犯行時に17歳だった加害者の女性。7年の時を経て、懲役20年で服役中の加害者・福田夏奈に再審の機会が与えられ、愛娘を亡くした深い悲しみの果てに別離した樋口克と元妻・澄子は再会する。

本作で、加害者である夏奈を演じた松浦。元々、本作の監督を務めたアンシュル・チョウハンの大ファンだったという松浦は、オーディションで夏奈役に抜擢された。

・［動画］服役囚を演じた松浦りょう「幸せに見えてはいけない」／映画『赦し』インタビュー

「福田夏奈はこういう人間だというバックボーンも教えていただいたので、台本を読んで、本当に壮絶な人生を歩んできた子だと思いました。私は全然同じ境遇でもないです。ただ、少しだけ彼女に共感できる部分があったので、絶対私が演じたいと思いました」。夏奈という役に初めて触れたときの思いをこう話す松浦。

「彼女が抱える負の感情というものは、私も学生時代に持っていました。彼女ほどすごく大きいエネルギーではありませんが、私もあまり友だちと仲良くできない人間で、すごく浮いていました。だから、少しだけですが、彼女の気持ちが理解できると思っていました」。

役作りでは、殺人を犯した人のインタビューや記事を徹底的に調べたという。「どういう感情になったら、人を殺めるという行為をしてしまうのか、役に落とし込んで考えたり、刑務所での生活を、できる限り自分で再現してみました。食事やタイムスケジュールを制限して、電子機器にも触れない」。自ら孤独な環境を作り上げ、体重を落としたほか、撮影中も一切他の人と会話しないなど、徹底した役作りで撮影に臨んだ。

モデル業からスタートし、中島哲也監督の『渇き。』で俳優デビューした松浦。今後については「やっぱり映画をやりたいという気持ちがすごくあります。いろんな役をやりたいのはもちろんですが、『赦し』の時のように、本当に自分の人生かけて身を削って演じたいと思う役に出会いたいと思っています」と展望を話してくれた。松浦りょうのインタビュー全文はこちら！