綾野剛主演×熊切和嘉監督で村上虹郎が共演し、1998年に「ブエノスアイレス午前零時」で第119回芥川賞に輝いた作家・藤沢周の「武曲」が映画化されることがわかった。
・綾野剛が初ニューヨーク。映画祭授賞式に登壇し英語でスピーチ!
本作は、古都・鎌倉を舞台にした「師匠と弟子」「父と子」の物語。主人公の矢田部研吾(やたべ・けんご)は、剣道五段の腕前を持ちながら、ある出来事がきっかけで、駅ビルの警備員をしながらアルコール漬けの自堕落な毎日を送っている。母は既に亡く、かつて「殺人剣の使い手」と言われた父・将造は病院で植物人間状態だ。
そんな彼の前に、天衣無縫の高校生・ 羽田融(はだ・とおる)が現れる。ラップの作詞に夢中なこの高校生に、研吾は父と同じ「天性の剣士」を見る。剣道八段の僧侶、光邑師範の教えにより、人間として、剣士としての精進を積んでいく2人は、やがて対決する運命になっていく。綾野が主人公の矢田部研吾役を、高校生の羽田融役を村上が演じる。
本作主演に綾野は「熊切組に参加させて頂くこと、大変光栄です。念願でしたから。『また必ず熊切組の現場に立ちたい』と『夏の終り』を経て今日まで、その気持ちは揺らがず、秘めた確信として心に宿していました」とコメント。矢田部研吾という役については「師であると同時に『父』という輪郭に苛まれながら、彼はどう自身の生を取り戻し、生き直すのか。九死を想い、一生を諦めた『武曲』が織り成す、愛と再生の物語。熊切組のために、何者にでもなり、何者にでも無くなる。その覚悟を胸に、私は今日まで培った全ての感情を注ぎ尽くします」と語っている。
『武曲 MUKOKU』は現在、鎌倉市にて撮影中。2017年公開予定となっている。
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