“入れ替わり演技”が圧巻!『天国と地獄 ~サイコな2人~』
【Netflix TOP10】Netflixがオリジナル作品やライセンス作品を対象に、毎週の人気作品をランキングする「Netflix TOP10」。今回ピックアップするのは、「Netflix日本TOP10」(TV)から、5位ランクインの『天国と地獄 ~サイコな2人~』。綾瀬はるか、高橋一生が共演した本作は、平均世帯視聴率20.1%を記録し、2021年の民放ドラマ初の大台を超えたヒット作だ。
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警視庁捜査一課の刑事・望月彩子(綾瀬はるか)は、コロナ禍での電車内でマスクをせず乗り込んでしまい、周囲に白い目を向けられる。そんな彼女にマスクを差し出す気さくな男性と出会った。その後、捜査一課に殺人事件の知らせが入り、手柄を立てるため後輩の八巻(溝端淳平)と捜査に繰り出した彩子。すると犯人として、彩子にマスクを渡したベンチャー企業の社長・日高陽斗(高橋一生)が浮上した。歩道橋で日高を追い詰める彩子だったが、揉み合いになった二人は階段から転がり落ちる。そして病室で目が覚めた彩子は――?
本作は、ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(04年)、『白夜行』(06年)、『JIN-仁-』(09年)、『義母と娘のブルース』(18年)など、綾瀬はるかの出演作を数々手掛けてきた森下佳子によるオリジナル脚本。正義感の強さから周囲に煙たがられている主人公・彩子と、やり手ベンチャー企業の社長でありながら殺人犯の疑いがある日高。まさに月と太陽のように相反する二人が、何の前触れもなく突如として入れ替わり、互いの利害の一致の元、日高の容疑を晴らすため力を合わせることになるのだ。
サイコキラーの二面性と女性の仕草を完コピした高橋
本作の見どころは、綾瀬と高橋による迫真の演技力に他ならない。周囲を見返すため、手柄を立てることに躍起になる彩子を演じる綾瀬は、上司にも部下にも容赦のない勝気な刑事を体現するかたわら、日高が乗り移った彩子を演じる際には日高の持つ独特の“狂気”と淡々とした台詞回しを見事に憑依させた。一方の高橋は、日高が見せる人柄の良い爽やかな表情と、ふとした時の虚ろな表情の二面性を色濃く演じ分け、猟奇的なサイコキラー感を引き立たせた。彩子が乗り移った日高を演じる際には、状況を飲み込めずに狼狽する様や、彩子らしいコミカルな仕草も完全再現しており、高橋によるお茶目な演技が実に可愛らしい。殺人事件を扱うサスペンスものでありながら、シリアスに寄りすぎず、入れ替わりもののお約束を取り入れた適度なコメディ要素も本作の見どころと言えるだろう。果たして、猟奇的殺人事件の真相は? そして、二人は無事元の体に戻ることはできるのか?
今週の集計(3月6日~3月12日)では、韓国ドラマやアニメのランクインが目立ったが、本作をはじめ、草彅剛主演の『罠の戦争』、2023年3月17日に最終回を迎えたドラマ『100万回言えばよかった』など、国内ドラマの人気もまだまだ衰えるところ知らないようだ。(文:U)
【Netflix日本Top10(TV)/3月6日~3月12日】
1位『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
2位『イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~』
3位『ブルーロック』
4位『罠の戦争』
5位『天国と地獄 ~サイコな2人~』
6位『100万回言えばよかった』
7位『離婚弁護士シン・ソンハン』
8位『進撃の巨人』
9位『ホリミヤ』
10位『進撃の巨人 The Final Season』
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