第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、興収32億円の大ヒットを記録した『そして父になる』。この映画でタッグを組んだ是枝裕和監督×福山雅治コンビが再タッグを組み、福山の相手役に役所広司を迎えた新作が製作されることが発表された。
・是枝裕和監督がスピルバーグと『そして父になる』のハリウッドリメイクについて対談
この新作は、弁護士・重盛の目を通して、弁護を担当する殺人犯・三隅の底意と真意を凝視し、考え、想像していく法廷心理サスペンス。福山が勝利至上主義の弁護士・重盛役。役所が殺人・放火の前科がある殺人犯・三隅役を演じる。
本作の開発にあたり是枝監督は、弁護士や検事たちへの取材に加え、弁護士たちの協力のもと、実際に作品の設定通りに弁護側、検事側、裁判官、犯人、証人役に分かれて模擬裁判を実施。そこで出てきた各立場からのリアルな反応や行動、言葉などの要素を脚本に取り込み反映させたという。
本作出演に、『そして父になる』以来2度目の是枝組参加で、役所とは初共演となる福山は「初めてご一緒させていただく役所さんとの読み合わせは、とても緊張感のある時間でした。より深く、さらに研ぎ澄まされた是枝監督の演出に応えられるよう精一杯演じられたらと思っています」とコメント。
また、是枝監督は「福山さんにオファーをするにあたり、近年描いてきたホームドラマに一度区切りをつけ、かねてより挑戦したいと考えていた法廷劇を選びました。そして福山さんに対峙する殺人犯役を、監督としてはある種の覚悟が必要な俳優である役所さんにお願いしました。弁護にあたり真実を知る必要はないと考えていた主人公が、犯人と交流していくうちに事件の真実を知りたいと思うに至る過程を描く心理劇です。役所さんの胸を借りるかたちで、福山さんをいじめ、揺さぶっていきたいと思います。福山さんと役所さんの本読みで感じた『この二人の組み合わせは新鮮で面白い』という、ドキドキした僕自身の感触をどう本編に刻んでいけるか、悩み苦しみ、楽しみにしながら脚本の最終仕上げを現在行っているところです」とのコメントを寄せている。
本作はタイトル未定で、1月中旬にクランクイン、3月まで撮影を行い、9月より東宝・ギャガ共同配給で全国公開を予定している。
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