【元ネタ比較】『東京タラレバ娘』/前編
吉高由里子が『花子とアン』以来の連続ドラマ主演!
原作と映像化された作品を、重箱の隅をつつくように細か〜く比較する【元ネタ比較】。今回は吉高由里子主演の大ヒットドラマ『東京タラレバ娘』を取り上げます。
・神木隆之介の配役にテンション上がるも、特殊メイクの染谷将太に愕然…
近々実写化されるだろうな、と思っていた東村アキコ原作の人気女性コミック「東京タラレバ娘」がドラマシリーズ化されて日本テレビ系で放送中だ。彼氏ナシ・結婚予定ナシのアラサー女3人組を描いた辛辣なコメディで、ドラマ版は吉高由里子が『花子とアン』以来の連続ドラマ主演を務めている。
また、東村アキコと言えば、アシスタント男性をキャリア女性のもとに送り込んでヒモに育てるという破天荒な実録漫画「ヒモザイル」が「月刊モーニングtwo」で連載開始されるが、内容が非難されて炎上した結果、残念ながら休載したことも記憶に新しい。
こういったエピソードから、精力的でアグレッシブな人なんだろうなぁ、という印象を受ける。そんな東村アキコが描く「東京タラレバ娘」も例外ではなく、当たりの強い内容だ。未婚のアラサー女を、あるがままでいいよと優しく応援してくれるのではないかと期待して読むと痛い目に遭う。
応援してないわけではなく、叱咤激励しているんだろうけど、“叱咤”の部分が容赦ない。グサグサ胸を突き刺し、塩も塗り込む勢いだ。男がこうだっ“たら”、私がこうしてい“れば”と高い理想を掲げては根拠のない仮定ばかりで、グズグズと結婚しないでいるアラサー女に喝を入れていく。
東村アキコ自身は子持ちバツイチで再婚しているが、決して結婚した方が幸せ、結婚すべきだなんてみじんも思っているわけではない、と原作本のあとがきで言っている。ただ、作者の周りのアラサー・アラフォーで、もうヤバい結婚したい、ひとりはもう嫌だという女性が後を絶たず、彼女たちに檄を飛ばしてるうちに漫画を描くに至ったのだとか。
だから原作漫画はオブラートに包まず、アラサー女性にとっては耳を塞ぎたくなるようなことをストレートに指摘する。本編だけじゃなく、単行本のおまけページで繰り広げられるお悩み相談コーナーの作者の答えたるや、その攻撃力は凄まじい。心が弱ってるアラサー女性は読まないほうが得策かもしれない。(文:入江奈々/映画ライター)
『東京タラレバ娘』は毎週水曜夜10時から放送中。
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