グザヴィエ・ドランらと「まるでワルツを踊っているよう」、バンジャマン・ヴォワザンが“最高の俳優”たちとの共演の日々語る
#オノレ・ド・バルザック#グザヴィエ・ドラン#ジェラール・ドパルデュー#ジャンヌ・バリバール#バンジャマン・ヴォワザン#幻滅
オノレ・ド・バルザックが44歳で書き上げた「人間喜劇」の一編を映画化した『幻滅』が公開。ムビコレでは、バンジャマン・ヴォワザンのインタビューを掲載中だ。
役作りは「美術館で見つけた少年のポートレートを参考にしました」
19世紀フランスの文壇を代表する文豪のひとり、オノレ・ド・バルザック。社会を俯瞰し、そのなかで翻弄されるさまざまな人間像を冷徹に描く彼が、44歳で書き上げた「人間喜劇」の一編、「幻滅——メディア戦記」を映画化した本作は、200年も前の物語とは思えないほど、現代と酷似したメディアの状況を鋭利に描いた社会派人間ドラマだ。
主演のリュシアンを演じたヴォワザンは、原作の「幻滅」について「フランス人だったら、だいたい若い頃に読む小説でとてもなじみのある物語」と説明し、「祖父はこの小説が大好きだったので、孫である僕の主演で映画化されるということになり、涙を浮かべて喜んでくれました」とキャスティングが決まった時のことをこう語る。
バルザック原作で19世紀が舞台と聞いて、事前にパリの美術館に行き勉強をしたというヴォワザン。役作りについては、「19世紀のロマン派の絵画がある美術館で、そこでリュシアンと同じ二十歳くらいの少年のポートレートを見つけて、その絵がすごく参考になりました。身体が大人なのだけれど、少し自信がないような目をしていて。そのポートレートを役作りの参考にしました」と語った。
本作でヴォワザンは、ジェラール・ドパルデュー、ジャンヌ・バリバールら大先輩と共演。その経験について「フランスの最高の俳優たちに周りを固めていただいて、こんなに素晴らしい経験はないと思います」と感慨深げに話す。
また、「月曜日がジェラール・ドパルデュー、火曜日はグザヴィエ・ドラン、水曜日はセシル・ド・フランスというように、素晴らしい俳優たちに毎日とっかえひっかえに来ていただいて、まるでワルツを踊っているようでした」と、撮影の日々を振り返った。
共演のグザヴィエ・ドランについては、「どういう役にするか、どういう風に演じるかなどグザヴィエ・ドランとたくさん話をしました」とヴォワザン。
「特にナタンとリュシアンの関係が一番ハッキリしないところだったので、観客にそれがきちんと伝わるように、好き勝手をやってはいけないと思ったのできちんと話し合いました。それから、撮影中にグザヴィエ・ドランは彼が監督する次作のドラマの準備をしていたので、そのスクリプトを読ませてもらったりしていました」と、コミュニケーションを取り合って撮影に臨んだことを語った。
インタビューでは他にもヴォワザンのお気に入りのシーンや、リュシアンに共感するところについても語っている。バンジャマン・ヴォワザンのインタビュー全文はこちら!
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