みんな彼女の虜になる!? 嘘を重ねるヒロインは…
チョン・ハンアの長編小説『親切な異邦人』をもとに描いたドラマ。衣服仕立屋の父と、聴覚障害者の母の1人娘、イ・ユミ(ペ・スジ)は、高校3年のときに問題を起こし、単身引っ越し、転校を余儀なくされる。大学は不合格だったが、認知症になりかけた母を心配させまいと、希望する女子大学に受かったと嘘をついたユミ。サークルの先輩で婚約者に嘘がバレ、捨てられた彼女は、“マレギャラリー”の代表女性、イ・ヒョンジュ(チョン・ウンチェ)の元で働くようになる。
・イ・ジョンソク×ぺ・スジの最高傑作! 予知夢をみる男女による運命の愛!
ヒョンジュの英語名はアンナ。何もかもが嫌になったユミは、ヒョンジュの大学修士証明書を盗んで”マレギャラリー“を去り、イ・アンナとして生きることを決める。野心あふれる男、チェ・ジフン(キム・ジュンハン)とスピード結婚し、政治家の妻として頭角を表していくが…。
金持ち母娘の激似ぶりは圧巻! ユミは密かにヒョンジュを羨み!?
冒頭から怒涛の展開を繰り広げるドラマだが、とりわけ“マレギャラリー”で働くユミには同情したくなった。ヒョンジュはユミと同じくらいの年齢で、父親と母親の3人家族。ユミと同じ家族構成であるが、生活レベルの違いをまざまざと見せつけられる。しかも、ヒョンジュは海外の有名大卒で高学歴だが、一度も働いたことのない万年無職の身。能天気に生きる似たもの母娘の姿を見ているだけで、こちらまで人生の不平等を嘆きたくなった。
“マレギャラリー”を飛び出したユミは、アンナとして生きることを決心!
たった1日休みを取りたいと言っただけで激昂したヒョンジュの父親に嫌気がさし、少々のお金とヒョンジュの大学修士証明書を盗んで“マレギャラリー”を飛び出したユミ。イ・アンナとして大学の生涯学習講座で教えていた彼女に、見合い話が舞い込む。見合いの際、ニセの両親を演じた人たちに「靴はいいものを履いてください」とアドバイスするシーンも印象的だった。この後、彼女の華やかな靴、ブランドバッグがキーアイテムとして効果的に使われているところにも注目したい。
大ヒット映画『建築学概論』で“国民の初恋”に!
今まで見せたことのない表情で視聴者を魅了したペ・スジは、1994年生まれの女優。2010年、ガールズグループ、miss Aのメンバーとしてデビューし、2012年の映画『建築学概論』のヒロイン役が評判を呼び、“国民の初恋”と呼ばれるようになった。
男性への憎悪を募らせたユミは、夫に……!?
6話まである通常版のほか、8話まであるディレクターズカット版もある本作。高校時代、ユミは若い教師と恋愛を楽しんでいたが、一方的に悪者にされ、転校させられてしまう。ここら辺から、男性に対してある種の期待を抱かなくなったようだ。ニセの大学生のフリをして婚約者から捨てられた時も、ただ茫然と立ち尽くしていたユミ。そして、結婚相手には、今まで積み上げてきた男性への憎悪を益々募らせていく。衝撃的なラストではあるが、なぜかとても清々しい気分になった。どんな状況でも逞しく生き抜くユミ、いや、アンナに誰もがエールを送りたくなるだろう。(文:渡邉啓子/ライター)
『アンナ』は、Prime Videoにて独占配信中。
(https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8A/dp/B0B5WB3HH2)
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