『東のエデン』『精霊の守り人』『攻殻機動隊S.A.C.』などで知られる神山健治監督が、原作・脚本・監督を担当した同監督初の劇場オリジナルアニメーション『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』。その初日舞台挨拶が3月18日に新宿ピカデリーで行われ、声優をつとめた高畑充希、満島真之介、江口洋介、前野朋哉、高橋英樹と神山監督が登壇した。
本作は、岡山県倉敷市で無口で無愛想な父親と二人暮らし、いつも昼寝ばかりしている平凡な女子高生の森川ココネが主人公。最近、不思議なことに同じ夢ばかり見るようになったココネだが、2020年、東京オリンピックの3日前に突然父親が警察に逮捕され東京に連行されたのをきっかけに、最近いつも見ている夢にこそ、今起きている謎を解決する鍵があると気づき、夢とリアルの2つの世界をまたいだ不思議な旅に出るというストーリー。
現実世界では昼寝ばかりしている森川ココネ役、夢の世界ではハートランドのお姫様であるエンシェン役の2役を演じた高畑は、劇中に登場する相棒ジョイのぬいぐるみを連れて登場。「ココネはお昼寝が大得意の女子高生で、私も学生時代ずっと寝てたので、通じるところを感じながら演じさせていただきました。様々なことが起こるのですが、彼女は変わらない“前進力”で周りを変えていく女の子で、世界を救わないヒロインというキャッチコピーの通り、チャーミングなヒロインをやらせていただき光栄です」と挨拶。
ココネの幼馴染で理系オタクのモリオ役を演じた満島は「僕の役はココネちゃんと様々な冒険をしていくのですが、一番お客さんに近い役かなと思うので、みなさん、ぜひ僕の動きにも注目してご覧になってください」と話し、ココネの父・モモタロウと、夢の世界ではピーチ役の2役を演じた江口は声優初挑戦だったそうで「ココネの声を聞きながらやっていると、映画のシーンを作っているような感じで、細かい制作段階も初めて見させていただきました。アニメーションは実写と違って最後に役者の声が入ります。最後の色付けとして我々の声が入るので、身が引き締まる思いでした」と振り返った。
現実世界ではモノタローの悪友・雉田役、夢の世界ではピーチの仲間のタキージ役を演じた前野は、本作の舞台と同じ倉敷出身。「幼い頃からよく行っていた児島が舞台なので、僕にはとても馴染みの深い景色がたくさん出て来ます。先日は、倉敷でも上映会がありまして、満島さんと監督と一緒に行って来ました。今日から、ようやく公開でみなさんにご覧いただけるので、本当に楽しみです」と話し、現実世界では志島自動車の会長役、夢の世界ではハートランドの王様役を演じた高橋は「今まで怪物と馬を演じたことがありまして、今回ようやく人間で、しかも王様と会長という偉い役をやらせていただきました。みなさん、じっくり楽しんで!」と述べ、場内からは大きな拍手が起こっていた。
続いて、この日(3月18日)が“世界睡眠デー”であることにちなみ、キャスト陣がそれぞれ快眠法を明かす場面も。高畑は「私は3秒で眠れるので、現場の合間もすぐ寝てしまうので、顔に寝跡がついてしまって、よく怒られてしまうのですが、いつもないと困るのは“着圧靴下”です」と告白。満島は「僕は汗かきなので、自分は話しながら寝てしまうことがあるくらいなのですが、きちんとん寝たい時はお香を炊きます。ハテナ(?)型の抱き枕も好きで最近使ってます」とコメント。
終盤には、2日後の3月20日が神山監督の誕生日ということで、ハッピーバースデーの曲とともにサプライズでケーキが登場。突然のバースデーケーキに監督は「ちょっと、びっくりしてしまって…、今年で51歳です。実は結構監督をやっているんです」とコメント。高畑から直筆の色紙をプレゼントされると「いやー、本当に宝物です。こんな素敵な色紙まで、ありがとうございます」と喜んでいた。
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