【興収レポート】ゴールデンウィーク映画の興行ランキングをまとめた(興収は5月7日時点)。
GW映画、実写では『TOKYO MER』が断トツ人気
1位は『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』。公開から24日間で興収103億円をあげ、前作『ハロウィンの花嫁』を上回ってシリーズ最高興収の記録を更新した。『ハロウィンの花嫁』がシリーズ最高興収の記録を更新したのは、ハロウィンに合わせた再公開の興収を上乗せして何とか達成したもの。『黒鉄の魚影』は早々と記録を更新すると共に、シリーズ初の興収100億円突破となった。
公開中の大ヒットアニメを見てみると、5月7日時点で『すずめの戸締まり』が146億円、『THE FIRST SLUM DUNK』が140億円。5月27日からは約4年ぶりとなる発声可能応援上映「ぎょぇぇえ~!!発声可能応援上映」が、毎週土曜日、全国の劇場で順次開催される。さらに、自動制御ペンライトの演出が加わったバージョンの上映が一部の劇場で実施される。リピーター客を狙ったイベント上映を追い風に、2作品にどこまで迫れるか注目したい。
2位は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。4月28日から公開され、5月7日まで10日間で興収65.4億円をあげる驚異的な出足を見せている。
『マリオ』を任天堂と共同で製作したのはイルミネーション。同社の最大ヒット作『怪盗グルーのミニオン大脱走』(17年、最終興収73.1億円)にあとわずかと迫っている。洋画アニメの大ヒット作と比較すると、『アナと雪の女王2』(19年、最終興収133.7億円)対比で151%。本作はゴールデンウィークをはさんでいるので、『アナ雪2』とは一概に比較できないかもしれない。だが、公開時の勢いを示した格好で、今後の集客の落ち幅が小さければ、最終興収で『アナ雪2』に迫る可能性は十分にありそう。
・3日間で18億円超え!『スーパーマリオ』が大ヒットスタート
3位は『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室』。『マリオ』と同じ4月28日から公開され、5月7日までの10日間で興収24億円をあげた。邦画実写では4月21日から公開された『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』(18.7億円)を上回っている。製作元のTBS系では新作スペシャルドラマ『TOKYO MER~隅田川ミッション~』を4月16日に放送。主演の鈴木亮平がTBS系『日曜日の初耳学』『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』などに出演してPRに務めた。
なお『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』は公開後17日間で18.7億円。前作は17日間で22.6億円だったので約83%。6月30日には2部作の2作目『~決戦』が控えている。今後の巻き返しに期待したい。(文:相良智弘/フリーライター)
[2023年GW映画ランキング]
1位『名探偵コナン黒鉄の魚影』103億円
2位『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』65.4億円
3位『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室』24億円
(ムビコレ調べ。5月7日時点)
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