本日、6月1日から公開された『LOGAN/ローガン』でヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンは幕を閉じる。また同作に出演していたチャールズ・エグゼビア=プロフェッサーXを演じるパトリック・スチュワートも卒業する。今後の『X-MEN』シリーズはどうなるのか。まずはざっと歴史を振り返ってみる。
・スクリーンで火花散らすアメコミ出版社/先行するマーベルと反撃に出るDCコミック
『X-MEN』シリーズは2000年にスタート。米国で興収1億5700万ドルをあげ、年間8位の大ヒットを記録する。以降、03年『X-MEN2』2億1500万ドル(年間6位)、06年『X−MEN:ファイナル・ディシジョン』2億3400万ドル(年間4位)と右肩上がりで興収を伸ばし、オリジナルシリーズが終了する。
14年には、『X-MEN2』以来、11年ぶりにシリーズに復帰したブライアン・シンガーが、オリジナルメンバーと若き日のメンバーがそろって出演する『X-MEN:フューチャー&パスト』を監督。2億3400万ドルを上げ『ファイナル・ディシジョン』に並ぶシリーズ最高記録を達成する。だが、16年の『X-MEN:アポカリプス』は1億5500万ドルと急降下する。
そんな中、『アポカリプス』に先立つ3ヵ月前に公開された新作がシリーズ最高記録を更新する。『デッドプール』だ。R指定ながら「原作に忠実にバイオレンス描写を過激にした」ことがファンの共感を呼び、3億6300万ドルをあげた。米国では既に公開済みの『ローガン』は、『デッドプール』を意識した過激なバイオレンス描写がウリのR指定。2億2600万ドルをあげ、『ウルヴァリン』シリーズとしては最高記録で有終の美を飾った。
今後のシリーズだが、20世紀フォックスでは18年に3本の公開予定作を発表している。『ニュー・ミュータンツ(原題)』(米国公開4月13日)、『デッドプール2(原題)』(6月1日)、『ダーク・フェニックス(原題)』(11月2日)だ。
『ニュー・ミュータンツ』は、これまでシリーズに登場したことのない若きミュータントたちの活躍を描く内容で、若き日のプロフェッサーXを演じたジェームズ・マカボイが出演すると噂されている。『ダーク・フェニックス』は、『X-MEN:アポカリプス』に出演した若き日のジーン・グレイを主役にした作品になりそう。
X-MENとスパイダーマンはマーベルの原作。スパイダーマンを製作するソニー・ピクチャーズは、マーベルと交渉して新スパイダーマンをマーベル製作の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に登場させ、『スパイダーマン:ホームカミング』にはアイアンマンが登場。両者は世界観を一体にすることとなった。だが、X-MENを製作する20世紀フォックスはマーベル製作映画と世界観を一体にはしていない。フォックスがこのまま独自路線を貫くのか。来年の3本が試金石となりそうだ。
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