北野武監督、妻と手つなぎでカンヌのレッドカーペットに! 最新作『首』で西島秀俊、加瀬亮らと公式上映にも登壇
チケットは即完売、劇場には1068席を埋め尽くす超満員の観客が詰めかける
北野武監督の戦国スペクタクル映画『首』が、第76回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プレミア」に正式出品され、北野監督、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、浅野忠信、大森南朋が、現地時間5月23日に行われたにフォトコール、レッドカーペットアライバル、公式上映に登壇した。
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公式イベントの前日22日には、カンヌのラ・スイートサンドラ&コ-にて、北野監督を筆頭に6人揃ってメディアの前に登場。北野監督は「映画人にとって、カンヌ映画祭は、ステータス。ここに来られただけでも光栄」と喜びを見せた。
西島は「20年前に『Dolls』で、北野監督にベネチア国際映画祭に連れて行って頂いて、今回は初めてのカンヌ映画祭に連れて来て頂いた。映画の祭典として大きなイベントだと改めて感じましたし、大きな経験として学んで帰りたい」と初めてのカンヌへの期待を語った。
また、加瀬は「最初に来た時の印象と今回は随分違って、より盛り上がりを感じている。北野監督の新作で、皆で来られて嬉しい」と歓喜。中村は「僕は初めてのカンヌで、昨日着いてすぐに大森さんとこの辺を散歩して、夜中までえらい盛り上がりだった」と現地の雰囲気を伝え、「これから上映会もあり非常に楽しみ。連れて来て頂いて光栄です」と初のカンヌの雰囲気を噛みしめた。
浅野は「今回監督の作品で来れた事が嬉しいですし、また強烈な作品でご一緒出来て嬉しい」と語り、前回は大島渚監督の『御法度』(99年)で、役者として参加した北野と訪れたカンヌを想起し、「同世代の俳優で来られて本当に嬉しい」とコメント。大森は「僕も北野監督の作品で初めて来られて嬉しくて、楽しみでした」と語るなど、全員が感無量の様子で喜びを語った。
翌23日15時頃、同じくカンヌにあるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレに集まった6人。カンヌの青空に映える真っ白なジャケットをまとった北野監督をはじめ、爽やかな装いで登場した一行は、各国の報道陣による撮影に応じ、時折談笑するなど終始リラックスした様子を見せた。
20時頃、レッドカーペットが敷かれた会場に移動。6人はフォトコールでのカジュアルな装いとはうって代わり、北野監督を筆頭にタキシードと、中村は紋付袴姿の正装で登場。北野監督は『アウトレイジ』以来13年ぶりのカンヌということもあり、貫禄たっぷりに堂々と歩き、「キタノー!」という熱狂的なファンの歓声に手を振る。そしてカンヌ国際映画祭代表のティエリー・フレモーと熱い抱擁を交わし、再びカンヌの地での再会を喜び合った。
その後、ドビュッシー劇場にて、日本実写作品として初の選出となる「カンヌ・プレミア」部門としての公式上映、世界最速上映となるワールドプレミアが開催された。公式上映のチケットは発売されるやいなや即完売し、場内には1068席を埋め尽くす観客が駆けつけ、改めて本作への期待の高さがうかがえた。そして、北野監督とキャストが姿を現すと、会場は総立ちとなり割れんばかりの拍手で迎え入れた。
約141分にも及ぶ本作も終盤、エンドロールに北野監督の名前がスクリーンに映し出されると、場内からは惜しみない拍手と歓声が巻き起こり、上映が終了すると、観客による約5分に及ぶスタンディングオベーションが贈られた。北野監督は観客の熱量に感謝しながら、「今度はもっと良い作品作ってまた来ます」と照れくさそうにコメント。観客からは「サンキューソーマッチ、北野武!」と興奮を隠しきれない熱いコメントが届いた。
・[動画]“世界のキタノ” 『首』にカンヌが熱狂!観客総立ち 5分間のスタンディングオベーション/映画『首』第76回カンヌ国際映画祭公式上映
場所を移して上映の感想を聞かれた北野監督は、「編集やりながらずっと見てたので、寝ちゃうかな。と思っていたけど…久々に大画面で見てまぁまぁかなって感じ(笑)」と照れ笑いで答えつつ、「ここに居る役者さん達には本当によくぞやって頂きました。ありがとうございました」と出演者に感謝を述べた。
西島は「何度か映画祭で上映に立ち会っていますが、本当に素晴らしい上映で感動しています。観客の皆様が集中して笑いながら観て下さって胸がいっぱいです」と、観客から贈られたスタンディングオベーションの感動を振り返った。
加瀬も「映画が始まる前から、監督が物凄い熱気で迎えられているのも本当に素晴らしくて、上映中のリアクションも良くて、上映後の拍手にも熱気がこもっていたので楽しんで頂けたんだと実感しました」と手応えを話した。
中村が「フランスの方々が、役者がアドリブで演じたシーンにも思った以上の笑いが起きて、びっくりと同時に嬉しかったです」と語ると、大森も「この熱気に凄く感動した。アドリブの所はウケなかったどうしよう。と心配でしたが、しっかりウケていてホッとしながら見ていました」と安堵の様子。
浅野は「(鑑賞は)2度目でしたが、新たな発見と楽しめるポイントも沢山あって、途中からはお客さんと一緒に笑って見ていて、なんだか家族と一緒に見ているような気持ちになりました」と特別な想いに浸っていた。
最後に北野監督は、「映画はとにかくお客様あっての話し。実際カンヌで暖かく受け止めてもらえたので、日本のお客さんも同じように受け止めてくれたら幸い」と、日本のファンに向けてメッセージを残した。
『首』は2023年秋に劇場公開。
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