20代女性も斎藤工がお好き? 女性に支持され『昼顔』が興収1位!

#ランキング#映画興収レポート

6月のランキング1位となった『昼顔』
(C)2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社
6月のランキング1位となった『昼顔』
(C)2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社

6月公開作の1位は『昼顔』。配給元・東宝のWEB初日アンケートによると、客層は男女比が15.6対84.4、年齢別では20代が29.1%、40代が23.6%、30代が21.6%。20代から40代の女性に支持されている。週末興行ランキングでは2位→3位→3位と、3週連続1位の『22年目の告白−私が殺人犯です−』に及ばないが、興行収入では僅差で上回っている。平日の動員が多いためだ。

セクシーだけじゃない! 斎藤工の魅力を改めて解説

宣伝にあたっては、4月下旬から公開日の6月10日、そして公開後もイベントや海外の映画祭への出品で息の長いメディア露出を狙った。4月26日にはイタリアのウディネ・ファーイースト映画祭で上映され、上戸彩、斎藤工、西谷弘監督が参加。5月11日にはファンミーティング&完成披露舞台挨拶、30日には「平日午後3時の特別試写会」、6月10日には初日舞台挨拶、6月17日には上海国際映画祭の日本映画週間で上映され、上戸、斎藤、西谷監督が参加した。さらに、フジテレビをはじめ系列局でドラマを再放送したり、『痛快TV スカッとジャパン』『TOKIOカケル』などのバラエティ番組に上戸や斎藤が出演してPRにあたった。

2位は『22年目の告白−私が殺人犯です−』。1995年、5件の連続殺人事件が発生するが、未解決のまま時効を迎える。22年後、犯人を名乗る男が事件の顛末を記した手記を出版し、記者会見に姿を現す。事件を追い続ける刑事を巻き込み、新たな事件が動き出す。

殺人犯を演じる藤原竜也は、この手のアウトロー役が多く、ヒットを飛ばしている。『デスノート』(前編28.5億円、後編52億円)では死神のノートを操る主人公、『カイジ』(1作目が22.5億円、2作目が16.1億円)ではギャンブルで借金一括返済のチャンスを狙う主人公、『藁の楯 わらのたて』(18.3億円)では少女殺人犯、『MONSTERZ モンスターズ』(10億円未満)ではひと目見るだけで人を意のままに操る能力を持つ男。本作では不敵な微笑みを浮かべ、警察やマスコミを挑発する姿は、観客の神経を逆なでし、イラつかせる。意外性のあるストーリー展開とともに、彼の怪演が観客を引き付けたようだ。

3位は『LOGAN/ローガン』。5月下旬にヒュー・ジャックマンとジェームズ・マンゴールド監督が来日。ジャパンプレミアに出席したり、数多くの情報番組のインタビューをこなすなどPRに務めた。

なお、『美女と野獣』は6月25日時点で興収118億円に達し、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の116.3億円を超えた。(文:相良智弘/フリーライター)

[6月公開作ランキング]
1位『昼顔』14.9億円
2位『22年目の告白−私が殺人犯です−』14.3億円
3位『LOGAN/ローガン』6.9億円
(6月25日時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。