岩井俊二監督の同名ドラマを原作にしたアニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の完成報告会見が7月11日に新宿パークタワーで行われ、広瀬すず、菅田将暉、宮野真守、松たか子、岩井俊二(原作)、川村元気(企画・プロデュース)が出席した。
・『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』完成報告会見、その他の写真
本作は1993年に『if もしも』の一遍として放送された岩井監督による短編ドラマを原作に、脚本を『バクマン。』などの大根仁が、総監督を『物語』シリーズなどの新房昭之がつとめた青春アニメ映画。繰り返される夏の1日を舞台に、中学生の及川なずな(広瀬)と島田典道(菅田)の恋物語をみずみずしく描く。
ヒロインを演じ『バケモノの子』以来2回目の声優挑戦となった広瀬は、アフレコを「楽しくてしかたなかったです」と振り返り、「なずなにはちょっと色っぽい印象があったので、そういう役は初めてというのもあって、ひとりそわそわしていました」と収録現場を述懐。
声優初挑戦となった菅田は、広瀬から「すごい方だなと思っていました」と褒められると謙遜しつつ、「アフレコ自体は『ライダー』でやったことがありましたけど、当時は必殺技の声や『ハッ』や『ヤー!』とか繊細さのかけらもないようなものだったので、今回こんな言葉のちょっとしたトーンで少年少女の微妙な心を声で演じるのは難しかったです」と声優ならではの難しさを口にした。
さらに、小悪魔っぽい一面も持つなずなを演じた広瀬の声に、菅田は「身長的にも僕の方が大きいし年齢的にも年上ですけど、声の世界にいるとすごくドキドキしました。(周りから広瀬は)色っぽいと言われているけど、僕もエロいなと思っていました。中学生くらいの、男の子の方が幼稚で女の子の方が大人なあの感じをまんまできたと思います」と回顧。
「色っぽい」の評価に広瀬は「良かったです」と即答し、「中学生であり女性であるというか、ちょっとどこか典道君よりは余裕をかませていけたらいいと思っていたので良かったです」と満足げに話していた。
さらに、会見では本作が全世界110の国と地域で配給されることも発表。一同、大喜びする中、菅田は「日本ならではの情景やお祭りもそうですけど、そういうものが海外の人から見たら楽しめるのではないかと思います」と期待を込めていた。
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は8月18日より全国公開となる。
(text&photo:中村好伸)
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