【映画興収レポート】7月公開作1位は『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』。公開23日間で興行収入48.4億円をあげた。前作『生命の泉』(最終興収88.7億円)は公開24日間で62.3億円。前作の78%の出足となっており、最終興収70億円程度が見込まれる。
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6月20日にジョニー・デップ、ブレントン・スウェイツ、カヤ・スコデラーリオが来日し、ジャパンプレミアに参加。日本語吹き替え声優を栗山千明や中川大志が担当した話題性も注目度アップに貢献した。またシリーズ前4作がフジテレビ系で4週連続で放映されたことも動員増につながった。
2位は『忍びの国』。主演の大野智が中心となってバラエティ番組に数多く出演。PRに務めた。
3位は『銀魂』。公開10日間で興収17.1億円をあげた。製作・配給元のワーナー・ブラザースが同じく人気マンガを実写化した『るろうに剣心 京都大火編』(14年公開、最終興収52.2億円)は公開10日間で19.5億円。88%の出足となっており、最終興収45億円程度が見込まれる。
4位は『メアリと魔女の花』。公開16日間で15.4億円。米林宏昌監督の前作『思い出のマーニー』(最終興収35.3億円)は公開16日間で15.9億円なので、ほぼ同じ出足だ。日本テレビ系では7月7日に『借りぐらしのアリエッティ』、14日に『思い出のマーニー』と米林宏昌監督の前2作を放映。注目度アップにつなげた。
なお、『怪盗グルーのミニオン大脱走』は7月21日に公開され、初日3日間で7.5億円をあげた。配給元の東宝東和では「興収52億『ミニオンズ』の公開3日間興収を超え、興行収入60億越えを目指せる」と発表している。1作目『怪盗グルーの月泥棒 3D』が10年に公開され、12億円を記録。その後、2作目『怪盗グルーのミニオン危機一発』(13年)が25億円、『ミニオンズ』(15年)が52・1億円と「ホップ、ステップ、ジャンプ」と人気が急上昇。『ミニオン大脱走』は勢いそのままに好スタートを切った。(文:相良智弘/フリーライター)
[7月公開作ランキング]
1位『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』48.4億円
2位『忍びの国』17.9億円
3位『銀魂』17.1億円
4位『メアリと魔女の花』15.4億円
5位『ポケットモンスター/キミに決めた!』12.3億円
(7月23日時点。ムビコレ調べ)
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
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