原作と映像化された作品を、重箱の隅をつつくように細か〜く比較する【元ネタ比較】。今回はいろいろな意味で話題を振りまいた『東京喰種 トーキョーグール』を取り上げます。
【元ネタ比較】『東京喰種 トーキョーグール』前編
アメリカでもベストセラーとなった原作
ホラーアクションのはじけたお祭り映画だと思って見に行くと痛い目に遭うであろう『東京喰種 トーキョーグール』。
出演者の清水富美加の出家騒動の際に「人肉を食べる人種の役柄などが良心や思想信条にそぐわない」といった内容が報道され、一部の原作ファンの反感を買った。「東京喰種」は人肉を食べる人種を面白おかしく描いた作品ではないからだ。反対に人肉を食べる苦悩が描かれ、実写映画版でもそのテーマは健在で、シリアスでダークで重苦しい。それだけに演じる側は確かに息苦しくなってしまったかもしれないと思えたほどだ。
・窪田正孝「僕は八重歯がありますがグールではありません!」/『東京喰種』ワールドプレミア
原作は石田スイにより「週刊ヤングジャンプ」で連載され、今も第2部が連載中の人気コミックだ。アニメ化、舞台化、ノベライズ化、ゲーム化とメディアミックス展開され、2015年にアメリカで発売された単行本第1巻はNYタイムズのマンガベストセラーのランキング1位を10回獲得するほど世界レベルで人気を博している。
人の姿をしながら人を喰らう怪人“喰種(グール)”が潜む東京。喰種の正体が明るみに出ないまま、人々は恐怖と共に生活している。読書好きで内向的な金木研は平凡な大学生だったが、ある日事件に遭って重症を負い、病院に運び込まれる。一緒にいた女性・リゼは喰種であり、彼女の臓器を移植されたカネキは半喰種となってしまう。苦悩するカネキは通っていた喫茶店「あんていく」の女子高生アルバイトのトーカも喰種であったことを知る。「あんていく」は喰種が集う店で、やはり喰種である店長の芳村たちに助けられながら、カネキはグールの世界を知っていく。一方、喰種を駆逐しようとする人間の組織・CCGの捜査官・亜門や真戸が現れ、彼らの執拗な追っ手がグールたちに迫るのだった……。
(中編「清水富美加の心境にも納得? 食人モンスターのツラさがリアル」に続く…)
『東京喰種 トーキョーグール』は7月29日より全国公開される。
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