山中で発見された身元不明の遺体が本人のものであると確認
今年1月、カリフォルニア州の山中でハイキング中に行方不明となったイギリスの俳優ジュリアン・サンズの死亡が27日(現地時間)に確認された。享年65。
・俳優のジュリアン・サンズ、山で行方不明に…ハイキングに出かけたまま消息を絶つ
登山愛好家のサンズはサンガブリエル山脈にハイキングに出かけ、1月13日午後7時半(現地時間)以降に行方がわからなくなっていた。1月4日に65歳の誕生日を迎えて10日足らずのことだった。
以来、捜索が続けられていたが、今月24日午前中(現地時間)に現地のボールディ山で身元不明の遺体がハイカーによって発見され、サンバーナディーノ郡保安官事務所は27日に「2023年6月24日にボールディ山で発見された遺体の身元確認が終了し、ノースハリウッド在住で65歳のジュリアン・サンズさんであることが確定した」と発表した。「死因は引き続き調査中で、今後の検査結果を待っている」という。保安官事務所は「サンズ氏発見のために惜しみなく協力したボランティア全員に感謝する」と付け加えた。
サンズはオスカー3冠の映画『キリング・フィールド』(84年)や『眺めのいい部屋』(86年)で注目され、1980年代からイギリスを中心にヨーロッパ、主演作の『ワーロック』(89年)や『リービング・ラスベガス』(95年)、『ドラゴン・タトゥーの女』(11年)などハリウッドでも活躍。TVシリーズでは『24』シーズン5でロシア人テロリスト役や『ヤング・スーパーマン』でスーパーマンの実の父親役などで知られている。
日本では2020年にチェコ・ウクライナ合作の出演作『異端の鳥』(19年)が公開されていた。
現時点で最後の出演作とされているのは、今年2月のベルリン国際映画祭で上映されたドイツ・モロッコ合作映画『Seneca – Oder: Über die Geburt von Erdbeben(原題)』。主演のジョン・マルコヴィッチは『キリング・フィールド』の共演者であり、妻で作家のエフゲニア・シトコウィッツを彼に紹介した友人でもある。
1月以来、8回にわたって500時間を超えるボランティアによる捜索が行われていた。サンズの家族は遺体発見の報を受けた時点で以下の声明を発表した。
「ジュリアンを発見するためにたゆまなく活動し続けてくれた捜索チームとコーディネーターの方々に深く感謝いたします。私たちはジュリアンを、素晴らしい父親であり夫であり、冒険家で自然界と芸術を愛し、独創的かつ強力的なパフォーマーとして、明るい記憶と共に心の中に留めます」。
ご冥福をお祈りいたします。
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