女優の広瀬すずが9月9日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた映画『三度目の殺人』初日舞台挨拶に、福山雅治、役所広司、満島真之介とともに登壇し、ヴェネチア国際映画祭での貴重な経験を振り返った。
本作は、『海街diary』の是枝裕和監督が、勝つことに執着する弁護士・重盛役に福山、殺人の容疑者・三隅に役所を配し、深い闇の奥にある真実とはなにかに挑んだ法廷サスペンス。
ピンクのシックなドレスを身にまとって登場した広瀬は、初めて参加したヴェネチア国際映画祭を振り返り「見たことのない世界。熱い映画ファンが、自分の国だけではなく、いろいろな国の映画を通して1つになっている空間でした。拍手や歓声など会場に響き渡る音が、とても愛おしく忘れられない。いまでも耳の残っています」と興奮気味に語った。
福山や役所もヴェネチアでの反応には手応えを感じているようで、福山は「エンドロールが始まる前から拍手が起こっていました」と述懐すると、役所も「イタリアにもファンが多い是枝監督ですが、今回はこれまでの作品とは毛色が違ったにもかかわらず、みなさん集中して見ていました」と日本のファンに報告。
本作はサスペンスでありながら、ラストの解釈は観客にゆだねられる形となっているが、福山は「役所さんに『本当にやっているのですか?』と何度も聞いたのですが『福山くん、どう思う?』というだけで教えてくれない。実際どうなんですか」と再度直談判すると、役所は「本当は1人も殺してないんですよ」と直球な回答。場内がざわつくが、ここでも劇中同様、役所が福山をはじめ登壇者、さらには客席までをも迷わす言動で翻弄していた。
すると広瀬も「私、気づいたことがあるんです」と思わせぶりに語り出すと「劇中では、(広瀬演じる)咲江が犯人のように感じる部分もあったのですが、ヴェネチアの公式上映で再度この映画を見て、私はやってないんじゃないかと思うんです」と客席に訴えかけていた。
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