オダギリジョーが菊地凛子の“薬効成分”を絶賛!? 熊切和嘉監督『658Km、陽子の旅』完成披露舞台挨拶
第25回上海国際映画祭で最優秀作品賞他、本年度最多となる3冠受賞を達成!
第25回上海国際映画祭で最優秀作品賞&最優秀女優賞&最優秀脚本賞を受賞した映画『658Km、陽子の旅』が、7月28日より公開される。本作の完成披露試写会舞台挨拶が、7月10日に都内・テアトル新宿にて行われ、主演の菊地凛子、共演の竹原ピストル、黑沢あすか、吉澤健、風吹ジュン、オダギリジョー、そして熊切和嘉監督が登壇した。
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猛暑の中にも関わらず、満席で迎えたこの日。主人公・陽子役の菊地は「ずっと陽子が出てくる物語で、自分自身お客さんの目を離さないお芝居ができるのかと不安に思いながら歩んだ東北の旅でした。スタッフ・キャストに支えられてこの日を迎えられ、感謝でいっぱいです」と拍手喝采を浴びながらの凱旋挨拶となった。
第25回上海国際映画祭コンペティション部門では最多となる3冠を獲得。これに菊地は「受賞されている方々は端の方に座っていたのに対して、私たちは右からも左からも出られないような場所だったので『受賞はないな…』と。それもあって自分の名前が呼ばれたときはビックリしました」と思い出し笑いも。「光栄だし、観客の皆さんが温かく迎えてくださって、それだけで反応が伝わってきて、なおかつ賞もいただけて嬉しかった」と感激の一コマを報告した。
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また菊地は、映画祭のステージ上でのスピーチを振り返り、「受賞スピーチのためにステージの真ん中に立ったら、会場のど真ん中にいる監督が見えて。スマホでこちらを撮影している手が震えていて、それを見て感極まりました」としみじみ。その熊切監督も「こみ上げてくるものがあって…。手が震えてしまいました」と照れていた。
熊切組5度目の竹原は「5度目と言っても久しぶりの5度目。監督の口癖や一挙手一投足が懐かしくてグッと来た」と喜び、主演の菊地については「自然と一緒にいた感じがして、居心地が良かったです」と感謝。
黑沢も主演の菊地に対して「とても居心地が良くて、黙っていたとしてもその時間も一緒に共有できている喜びがありました。お会いできてそして共演が出来て感謝しなければと思いました」とリスペクトしていた。
吉澤も菊地について「陽子という難役を真摯かつナイーブに演じられていた」と絶賛。風吹も「撮影中は凛子さんが役に入られていて、私の後ろに座っていらっしゃるだけなのに、陽子という役が憑依をしていると思った。撮影中は会話をすることなく終わってしまったので、今日は素顔を見られて嬉しいです」とニッコリだった。
一方、オダギリは「撮影が終わってメイクを落としたら、顔と首の半分に蕁麻疹が出ていました。でも菊地さんと喋っていた側だけは蕁麻疹が出ていなかった!」とまさかの珍事を明かし、「菊地さんには薬的な効能があるのかな? 皆さんにも菊地さんの効能を知ってほしい。こういう人、撮影の組の中に1人は欲しいです」とコメント。これに当の菊地は大笑いで「私に向いた体の方がブツブツになったと言われるよりはいいですね。嬉しいです」と語り、場内もほっこりとしていた。
最後に熊切監督は「コロナ禍などもあり、本作は久しぶりに撮った映画です。ワンカットワンカット丁寧に撮りましたので、ぜひ味わってください」とメッセージ。そして主演の菊地は「約20年前に役名をきちんと頂いた映画で熊切監督に映画の楽しさ面白さを教えていただいて、そして今回自分が40代を迎えて色々な意味で将来に対する漠然とした不安の中でいただいた役がこの役でした。自分としても思い入れもありますし、熊切監督ですし、素敵なスタッフ・キャストの皆さんでこの映画を作れたのが何よりもの幸せです。陽子は特別な人間ではありません。皆さんもどこか心のひだに伝わる部分があるといいなと思っています。自分としても宝物のような映画になりました。ここからスタートして大きく伝わっていけばいいなと思います」と期待をかけた。
映画『658Km、陽子の旅』は7月28日より全国順次公開。
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