映画『ミックス。』の舞台挨拶が10月2日によみうりホールで行われ、主演の新垣結衣、石川淳一監督のほか、プロ卓球選手の石川佳純、吉村真晴、劇中卓球指導を担当した川口陽陽氏が出席した。
本作は、恋と仕事に破れた元天才卓球少女・富田多満子(新垣結衣)が、かつて日本ランカーだったが夢と家族を失い挫折した元プロボクサーの萩原久(瑛太)と卓球の男女混合(ミックス)でダブルスを組み、小さな奇跡を起こしていく様子を描いたラブコメディ。
新垣が撮影の1〜2ヵ月前から卓球の練習に取り組むなど体を張った役作りも話題になっている本作だが、登場するキャラクターにそれぞれイメージとなる選手がいたことを告白。新垣は「それぞれ参考にする選手の方が決まっているんですけど、多満子は福原愛選手だったので資料をいただいてDVDを見たり、動画を検索しながら役作りしました」と振り返った。
トークの後にはサプライズで世界選手権ミックスダブルスで日本勢として48年ぶりの金メダルを獲得し、劇中にもカメオ出演している吉村選手と石川選手が登場。映画出演について石川選手が「まさか映画に出演させてもらうことがあるとは思っていなかったので、すごく楽しい経験になりました」と喜びを語ると、吉村選手も「映画の素晴らしさを感じましたし、舞台裏のみなさんの迫力や苦労を感じることができて素晴らしい経験をすることができました」と振り返った。
さらに、劇中の新垣演じる卓球シーンを見たという石川選手が「フォームがすごくきれいでかっこいいと思いました。リーチが長いので、どこまでも届くのが羨ましいです」と絶賛すると、新垣は「ありがとうございます。初めてプロの方から評価を聞いたので、すごく緊張しました」と恐縮しきり。
吉村・石川ペアといえば世界選手権ミックスダブルスで優勝時に「頭ぽん」したことも大きなニュースに。当時の心境を聞かれると、石川選手が「お互い正直キュンキュンするような気持ちはなかったですけど、ミックスはコンビネーションが大事でその中で苦しい試合を乗り越えて初めての世界チャンピオンだったので、嬉しくて思わず抱き着いてしまいました」と回顧。吉村選手も「まさか優勝するとは思っていませんでしたし、苦しい試合で石川さんに助けられてばかりだったので、良かったです」と振り返った。
その後はステージに卓球台が登場。吉村選手と石川選手が金メダルを獲得した6月の世界選手権以来初めてというペアでラリーを行ったほか、吉村選手対石川選手のシングル戦も生披露。これには新垣も「いいな、楽しかったです」と興奮した様子だった。
『ミックス。』は10月21日より全国公開となる。
(text&photo:中村好伸)
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