・【ついついママ目線】『おそ松さん』前編/ダメンズを「養いたい!」と、愛とお金を注ぎ込む女子たち
【ついついママ目線】『おそ松さん』後編
超人気は無気力とナルシストというダメっぷりに不安!
社会現象となった一大ブームを巻き起こした、ぶっ飛んだギャグアニメ『おそ松さん』だが、キャラクターに熱く萌える女子たちに、子を持つ親としては不安がよぎってしまう。おそ松女子たちはせっせとお金をつぎ込んでは、自分の好きな推し松のキャラクターグッズ集めに勤しんでいる。
さらに恐ろしいランキングがある。6つ子の中でどのキャラクターが1番人気があるかというランキングだ。
この手のランキングでは私の推し松のピンク色の服を着てるトド松は、たいてい最下位。それはそれでグッズが売れ残ってて手に入りやすい利点があっていいんだけども、何が言いたいかというと、トド松がある意味で6つ子のなかでは1番まともなのだ。
設定上は緑のチョロ松が1番常識があるということだが、地下アイドルに入れ込んでて女の子に騙されやすいというチョロい性格なのがチョロ松。彼よりもこっそりアルバイトしたり合コンに行ったり、チャラいけどチャラいだけに世渡り上手で要領良さそうなトド松のほうが大人としては安心感がある。だのに彼は最下位なのだ。
先ほどのチョロ松だって、一応は常識人でまあまあ普通だが、彼の人気も中間どまり。上位入りするのは青のカラ松と紫の一松!
カラ松はカッコつけで革ジャンにギターを愛用していて傍から見ると超ダサだけど自己陶酔してるナルシストなヤバいヤツ。一松に至っては、コミュ障で唯一猫と交流していて無気力で電波系入ってるという正真正銘のアブナいヤツだ。
おそ松女子たちは彼らのことをかわいいかわいいといって惜しみなく愛とお金を注いでる。スマホゲームの「あんさんぶるスターズ!」や「A3!」のきらきらイケメンたちにガチ恋してる夢女子というのも不安があるかもしれないけど、ダメンズに入れ込んでいるおそ松女子たちを見ていると、なんとも心配な親心がふつふつと湧いてきてしまう。
『おそ松さん』は放映中。
入江奈々(いりえ・なな)
兵庫県神戸市出身。都内録音スタジオの映像制作部にて演出助手を経験したのち、出版業界に転身。レンタルビデオ業界誌編集部を経て、フリーランスのライター兼編集者に。さまざまな雑誌や書籍、Webサイトに携わり、映画をメインに幅広い分野で活躍中。
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