引退表明していたソダーバーグ監督が6年ぶりに来日。日本映画との接点語る

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スティーヴン・ソダーバーグ監督(中央)
スティーヴン・ソダーバーグ監督(中央)
スティーヴン・ソダーバーグ監督(中央)
スティーヴン・ソダーバーグ監督
スティーヴン・ソダーバーグ監督

『オーシャンズ11』シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ監督が最新作『ローガン・ラッキー』を携え、『コンテイジョン』(11年)のプロモーション以来6年ぶりに来日。10月31日に第30回東京国際映画祭の特別招待作品として『ローガン・ラッキー』が上映され、ソダーバーグ監督による舞台挨拶が行われた。

[動画]『ローガン・ラッキー』予告編

本作は主演にチャニング・テイタムを迎え、アダム・ドライヴァー、ダニエル・クレイグ、ライリー・キーオ、ヒラリー・スワンクといった豪華キャストも集結。足が不自由で仕事を失い、家族にも逃げられ失意の人生を送る炭鉱夫ジミー・ローガン(チャニング・テイタム)が、まもなく開催される全米最大のモーターカーイベントNASCARのレース中に大金を盗み出すという前代未聞の強奪計画を企てる痛快クライム・エンターテインメント作品だ。

この日は、『サイド・エフェクト』(13年)を最後に映画監督から引退していたソダーバーグ監督の長編映画復帰作ということで、本作上映と監督の登場を心待ちにする大勢のファンが詰めかける中、満員の観客の前にソダーバーグ監督が登壇すると、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。

ソダーバーグ監督は「まず日本に招待してくださった東北新社に感謝したいです。そして東京国際映画祭、30周年おめでとうと言いたいです!」と挨拶。「私が日本文化に触れたのは日本映画を通してです」と続けると、「10代の頃、映画に魅せられ、日本映画に通じているドナルド・リチーという方に連絡と取りました」と日本映画について語り始めた。

「彼の言葉を引用しますが、西洋のストーリーは『何が起きるか』『何が見えるか』、そして『責任』。そういったものを重視するが、日本映画の伝統では『流れ』『繋がり』『関係性』というものをストーリーの中では重視している」と述べると、「私はそういった日本映画の伝統に大変刺激を受けました。私は西洋の伝統と日本の伝統を融合させようと努力しました」と映画作りに対するこだわりを語る場面も。

さらに、「今回、この映画で笑いが起きれば、私が試していることは成功したということになります」と話しつつ、「今日はみなさんにぜひこの映画を楽しんでもらいたいと思います!」とコメント。舞台挨拶の最後には「人生短く感じられることがありますよね。逆に2時間が長く感じられることもありますが、今日(この映画を見て)短く感じてもらえたら嬉しいです」と語りかけ、客席からは盛大な拍手が贈られていた。

『ローガン・ラッキー』は11月18日よりTOHOシネマズ 日劇ほかにて全国公開となる。