約7割が40代以上! 中高年層をがっちり掴んで大ヒットの『鎌倉ものがたり』

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『DESTINY 鎌倉ものがたり』
(C)2017「DESTINY鎌倉ものがたり」製作委員会
『DESTINY 鎌倉ものがたり』
(C)2017「DESTINY鎌倉ものがたり」製作委員会

18年の正月映画の興行収入TOP3をまとめた(1月7日時点)。

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1位は『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。公開後23日間の興収は60億円で、前作『フォースの覚醒』(116.3億円)の76%。このままのペースだと最終興収は88億円と推測される。アメリカでは『最後のジェダイ』の興収は5億7300万ドルで(1月7日時点)前作比70%。日本の方がやや落ちが少ない。

昨年11月11、12日に『フォースの覚醒』が全国で復習上映され、公開前日の12月14日に32劇場で『最後のジェダイ』の「プレミアム・ナイト前夜祭特別上映」を実施。15日には『フォースの覚醒』が日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で放送された。

配給元ウォルト・ディズニーでは本作のポスターの絵柄を変えている。アメリカ版は赤い背景にフードを被ったルークが大きく中心に描かれ、ライトセーバーを構えたレイとカイロ・レンが両脇にいる。このポスターだと雰囲気が暗くルークが悪役に見えることから、日本版はレイを中心に据え、両脇にライトセーバーを構えたルークとカイロ・レンがいる構図だ。また「光か、闇か…」のコピーが付けられ、フォースの善(光)と悪(闇)が対立する物語である点を打ち出している。これらの施策が奏功して動員増に一役買ったようだ。

2位は『DESTINY 鎌倉ものがたり』。配給元・東宝が初日に実施したアンケートでは、客層は男女比が49.6対50.4、年代別では50代が35%、40代が18.4%、60代が15.2%。40代以上をしっかりつかまえている。製作元の日本テレビでは特別番組を放送したり、主演の堺雅人と高畑充希がバラエティ番組に出演してPRに務めた。なお本作は『ALWAYS 三丁目の夕日』の原作者×山崎貴監督のタッグ。そのため『ALWAYS』にちなんで本作も原作名の前に『DESTINY』とつけられた。この「ゲン担ぎ」も動員を後押ししたようだ。

3位は『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の19億円。

なお、『妖怪ウォッチ』シリーズは14年12月『誕生の秘密だニャン!』(78億円)、『エンマ大王と5つの物語だニャン!』(55.3億円)、『空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』(32.6億円)と回を重ねるごとに20億円強ずつ興収をさげてきた。『シャドウサイド 鬼王の復活』は17億円(1月7日時点)で、このままのペースだと最終興収は21億円がみこまれる。シリーズの今後が気になる興行成績となっている。(文:相良智弘/フリーライター)

[2018年正月映画 公開作ランキング]
1位『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』60億円
2位『DESTINY 鎌倉ものがたり』24億円
3位『8年越しの花嫁 奇跡の実話』19億円
(1月7日時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。

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