阿部寛、『新参者』シリーズ完結に「寂しい」

#阿部寛 2018.01.28

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阿部寛が1月27日、TOHOシネマズスカラ座にて行われた映画『祈りの幕が下りる時』初日舞台挨拶に松嶋菜々子、溝端淳平、田中麗奈、主題歌を担当したJUJU、福澤克雄監督とともに登壇した。

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本作は、東野圭吾の人気ミステリー小説「新参者」シリーズの映画化第2弾にして完結編。東京のアパートで起きた殺人事件の裏に潜む闇を追うことにより、これまで明かされることがなかった主人公・加賀恭一郎の謎が明らかになっていく。

阿部にとって、連続ドラマ、2本のスペシャルドラマ、映画と約8年に渡って関わってきたシリーズだけに、初日を迎えたことに「寂しさはある」と心情を吐露していたが「8年間も続けられたのは、みなさんに愛していただいたおかげ。この作品に出会うまで、これだけまっすぐな芝居をしたことがなかったので、その先の俳優としての自分の軸になりました。最後にふさわしい作品になったと思うので、感無量です」と笑顔を見せた。

シリーズ初参戦となった松島は「テレビシリーズからのファンだったので、完結は寂しいですね」と感想を述べると「いち視聴者としては、東野先生に続編を書いてほしい」と訴えかける。そんな松島に、阿部は「初めての共演でしたが本当にキレイで、ずっと見ていたいと思う人。演技にも引き込まれました」と絶賛していた。

阿部と同じくシリーズ開始からタッグを組んでいた溝端も、本作への思いは強いようで「8年前、俳優として右も左も分からない僕を大きな心で包み込んでいただきました」と熱い思いを阿部にぶつけると「阿部さんは楽屋で休まれているのに、僕はよく訪ねていってお芝居の話をさせていただきました。そんなときも、嫌な顔1つせず、短い言葉で僕を導いてくれました。そばで阿部さんを感じることができなくなるのは寂しいですが、これからも指針として背中を追いたいです」と感謝を述べていた。

そんな溝端の思いに阿部は「最初はまた嘘をついているんだろうと思って聞いていたのですが、本当に涙を浮かべている姿や、田中さんも涙を流しているのを見たら、本当に感謝してくれてるのかなと思いました」と困ったような表情で語ると「この作品の最初の20分、溝端くんは、加賀が登場するまで力強く引っ張って、しっかりレールを敷いてくれました。感謝しています」と熱い抱擁を交わした。

この日は主題歌を担当したJUJUがサプライズで登場し「東京」アコースティックバージョンを生歌で披露。会場内に響き渡る美声に「心震えました。1ヵ月は耳から離れません」と阿部が感激した様子をみせると、松島も「歌詞ももちろんですが、ドラマチックな歌声に魅了されました」と優しい眼差しでJUJUを見つめていた。
（text&photo：磯部正和）