“最も見るのが困難”と言われたパルムドール受賞作からジェーン・バーキン追悼作品まで！「奇想天外映画祭2023」開催

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映画史の闇の中から選りすぐりの怪作、珍作、奇作、迷作、異作が目白押し！

2019年の初開催以来、この世の映画好事家を驚かせる作品を次々と上映してきた「奇想天外映画祭」。第5回目となる本年は、新宿K’s cinemaにて9月16日〜10月6日の3週間にわたり開催される。本映画祭より予告編を紹介する。

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今年の映画祭の幕開けは、1975年、第28回カンヌ映画祭のパルムドール受賞作（前年は『タクシードライバー』が受賞）でありながら現在に至るまで日本未公開の大長編、アルジェリア映画『くすぶりの年代の記録』。今回が日本初上映となる。監督はモハメッド・ラクダル＝ハミナ。アルジェリア建国の苦難の歴史を「灰の年」「荷車の年」「くすぶりの年」「虐殺の年」という4つのテーマに分け、1954年のアルジェリア独立戦争までを描いた3時間の壮大な歴史ドラマ大作だ。

そして、ビートニクの作家ウィリアム・バロウズのカットアップの手法を踏襲して制作された伝説的ジャーマン・カルト・フイルム『デコーダー』（84年）。アインシュトゥルツェンデ・ノイバウテンのFMアインハイトが、ノイズで人々を洗脳する青年FMを演じる同作では、デイヴ・ホール、ジェネシス・P・オリッジ、マット・ジョンソン（ザ・ザ）など、80sを代表するアーテイスト／バンドが音楽を担当。製作40周年の記念上映となる。

また、先日急逝したジェーン・バーキンの奇想天外的追悼作品は、60年代に公開された『ワンダーウォール』（68年）、『ガラスの墓標』（68年）の2本。ほかには、アニタ・エクバーグの怪演がひかる『リュシアン赤い小人』（98年）、シアトルの小さな公園ほどの大きさの場所で、ポン引き、売春、スリ、ドラッグ販売などで生活している9人の子どもたちの姿を鮮やかに捉えたドキュメンタリー『子供たちをよろしく』（83年）。

グラウベル・ローシャの代表作『アントニオ・ダス・モルテス』（69年）と対をなす姉妹編『黒い神と白い悪魔』（64年）、ブニュエル版冒険漂流記『ロビンソン漂流記』（53年）、「亡命者たちのハリウッド」と題しロベルト・シオドマーク&エドガー・G・ウルマー『日曜日の人々』（30年）、ダグラス・サーク『突然の花婿』（52年）、フリッツ・ラング『ビッグ・ヒート／復讐は俺にまかせろ』（53年）がラインアップした。

『ロビンソン漂流記』
(C)Oscar Dancigers Production

さらに、『デニス・ホッパー／アメリカン・ドリーマー』（71年）、『ジャック・ケルアック／キング・オブ・ザ・ビート』（85年）という稀有な人物に焦点にあてた2本のドキュメンタリー。アンコール上映に『リキッド・スカイ』（82年）。これぞ奇想天外作品『未来惑星ザルドス』（74年）も本映画祭にお目見えとなる。

「奇想天外映画祭2023」は、新宿K’s cinemaにて9月16日〜10月6日開催。

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