映画『女は二度決断する』来日記者会見が3月23日、東京ドイツ文化センターにて行われ、主演女優のダイアン・クルーガー、デニス・モシット、ファティ・アキン監督が登壇した。
本作は、ドイツ、ハンブルクを舞台に、白昼突然爆弾が爆発し、最愛の家族を奪われた女性が、絶望のなか大きな決断をしていく姿を描いたヒューマンストーリー。主演のクルーガーは、本作で第70回カンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞している。
『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』以来、約11年ぶりの来日というクルーガーは「桜の季節に日本にやってこられてうれしい。今回は母親と一緒に来ているので、日曜日には京都に行ってみようと思っています」と目を輝かせると、カンヌ国際映画祭を振り返り「あの映画祭はとても厳しい目を持っているので、私たちの映画が上映されたときはハラハラドキドキしていたのですが、終わった後の空気で『心血を注いで臨んだ作品がみなさんに伝わった』と思いました」と笑顔で語った。
メガホンをとったアキン監督は、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの3大映画祭で受賞歴を誇る世界的な名監督。本作は第75回ゴールデングローブ賞外国語映画賞を受賞したが「まさか受賞すると思っていなかったので、スピーチの準備もしていなかった。でもとても美しい瞬間でした」と感無量な表情を浮かべると、ドイツの実際にあった事件をモチーフに描いた本作について「この物語は、ある意味で復讐劇の様相を呈しており、ラストに向けての選択肢はあまり多くなかった。エンディングについては公開になって、みなさんの目で確かめて欲しいのでネタバレは避けますが、この作品にはあったものだと思っています」と自信をのぞかせた。
また、ドイツ出身のクルーガーだが、本作で初めて全編ドイツ語の物語に挑んだことでも話題になっているが「長い間、ドイツ映画そしてファティ監督と仕事をしたいと思っていました。これを機会にドイツ語で演技できるチャンスが増えるといいですね」と抱負を語っていた。
『女は二度決断する』は4月14日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開となる。
(text&photo:磯部正和)
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