「もう疾走したくない。ここにしっかりと居て、目の前にあるものすべてに感謝したい」
『アベンジャーズ』シリーズのマイティ・ソー役で知られるクリス・ヘムズワースは昨秋、自身のアルツハイマー型認知症発症のリスクが高いことを公表したが、現在の心境について語った。
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ディズニー+で配信中のドキュメンタリー・シリーズ『リミットレス with クリス・ヘムズワース』で、ヘムズワースは自ら実験台となって人体の限界に挑戦しているが、同シリーズ撮影中に遺伝子検査を受けたところ、両親から1つずつ「ApoE4」という遺伝子を受け継いでいることが判明した。この場合、認知症の発症率は同遺伝子を持たない場合と比べて8〜10倍になるという。
男性向け健康雑誌「Men’sHealth」のインタビューを受けたヘムズワースは、この事実を知ったことについて、「いい刺激になったし、自分自身に最高の闘いのチャンスを与えるため、自分の力で出来ることは何でもするということを思い出させてくれた。脳の健康のためにしていることは何でも、体の他の部分にも良い影響を与える。私たちはそれをポジティブに変えた」。
俳優という職業に悪影響を与えなかねない事実を隠さずに公表したのは、自分の状態について番組中で共有することで、同じような境遇にいる人たちが「検査を受けるか、脳の健康についてもっと理解し、自分の力で変えられることは何か を考えるきっかけになればと思っている」と語る。
ヘムズワースのライフスタイルにも変化が訪れた。「生活の中にもっと孤独を取り入れるようになった。エクササイズは常に熱心に続けてきたけれど、最近は外部の声や刺激を受けずに自分自身のために時間を取ること、静かな時間を作ることの大切さを本当に感じるようになった」。就寝1時間前からは映像などの画面を見ないようにして、読書をするようになったという。
役作りで増量したり、激しいトレーニングを行ってきたが、現在はリフティングなどの回数を減らして有酸素運動や持久力を高めるトレーニングを中心に行っている。
瞑想や呼吸法を取り入れ、サウナやアイスバスのルーティン中に行っているという。脳を活性化させてストレスを解消するマインドフルネス・ワークの1つとして、サーフィンにも熱中しているそうだ。
ヘムズワースはポッドキャスト番組「Drive」にも出演し、以前よりもワークライフバランスを考えるようになったと話す。
妻で俳優のエルサ・パタキーと3人の子どもがいる彼は「子どもたちのことを考えさせれたし、彼らが成長していること、物事が劇的に変化していることも考えさせられた。そこで落ち着きたくなった」。「もう疾走したくない。ここにしっかりと居て、目の前にあるものすべてに感謝したい」と語るヘムズワース。
最近は11歳になる長女インディアとアイスランドに旅行し、登山や乗馬を楽しむ様子をインスタグラムにアップしている。
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