松村北斗、『キリエのうた』で演じた役は「色々な意味を持ったキャラクター」アイナ・ジ・エンド&広瀬すずと釜山国際映画祭に参加
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韓国でも人気の岩井俊二監督は『Love Letter』の挨拶で会場沸かせる!
音楽映画『キリエのうた』に出演したアイナ・ジ・エンド、松村北斗、広瀬すず、そして監督を務めた岩井俊二が、釜山国際映画祭のグリーティングイベントに登壇。日本公開を目前に世界で作品をアピールした。
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10月6日に映画祭のメイン会場でもあり、開幕式のレッドカーペットも行われた映画の殿堂の野外舞台にて本作のグリーティングイベントが開催。約1000人の韓国のファンが集まるなか、本作の主演を務めたアイナ・ジ・エンド、松村北斗、広瀬すず、岩井俊二監督が登壇した。
韓国でも絶大な人気で、今回の渡韓中も何度もサインを求めるファンに囲まれた岩井監督。韓国語で自己紹介をすると共に、自身のヒット作『Love Letter』(95年)より「お元気ですか」と挨拶し、会場を沸かせた。
主人公である路上ミュージシャン・キリエを演じたアイナは、「キリエは声がうまく出せないのですが、歌を歌うときは声が出ます。魂を乗せる表現方法が唯一、歌うことだけです。そんな女の子の役を演じました」と自身の役柄を説明した。
また、フィアンセを探し続ける⻘年・夏彦を演じた松村は、「決して簡単な人生ではないキャラクターでした。夏彦の人生から目を逸らさずに見て欲しいなと思います。人生に色々なことと、色々な意味を持ったキャラクターとなっています」とコメント。
謎の女・イッコを演じた広瀬は「とても不思議な女性を演じました。すごく面白い役だったのですが、なかなかつかみづらい女性だと思います。イッコさんにも過去があって、未来があるのだと、ちゃんと感じてもらえるように演じました」と自信をのぞかせた。
グリーティングイベントの前にはアイナ、松村、広瀬、岩井監督が記者会見に登場。韓国でも注目を集める本作に対して、多くの現地記者から質問が寄せられた。
歌を通して伝えたかったメッセージについて質問されたアイナは、「今回、映画のなかで6曲作りました。作る時間がいつも夜中だったので、ギターを片手に、あまり大きな声も出せないので、タオルで口を塞ぎながら作曲していました。そんななかでもキリエは、歌でしか声が出せないので、シャウトや、悲鳴に近いような高音を出し続けなきゃ、誰にも届かないような気がしました。歌が上手いだとか、メロディが綺麗だというよりは、魂の叫びや、内臓が出てくるほどの感情の極みだとか、そういうところをしっかり乗せたいというのが今回の6曲のモットーでした。そのなかで1つ、岩井さんが歌詞を書いてくれた曲もあります。1人ぼっちで作ったわけではありません。届いていたら嬉しいなと思います」と楽曲に込めた熱い思いを振り返った。
広瀬は「映画って、海を越えてすごく無限大なものだなと、こういう場に来させていただけると改めて実感します。そしてみなさんが想像以上に『キリエのうた』という作品を色々な視点で見られていることを聞けて楽しかったです」と笑顔を浮かべた。
松村は「キリエのうたは13年間の物語だからこそ、様々なことが起こります。ひとりひとりに様々なことが起こって、それは決して小さなことではありません。だからこそ映画として、ものすごく肉厚で、上映時間があっという間だと思います。彼らの人生を見たうえで、明日、明後日について考えていただける作品だと思うので、その魅力を存分に受け取っていただければと思います」と見どころを紹介。
アイナは「地面には底があるんですけど、空のてっぺんは誰も触ったことがなくて、限りがないんですよね。この映画の最後、キリエは不思議と上ばかり見て歌っていました。小林武史さんが作ってくださった歌が、岩井俊二さんが作ってくださった世界が、キリエをそうさせたんだと思います。この映画を見て、少しでも上を見上げてもらえたらといいな、なんて思いました」と思いを込めた。
そして、最後に岩井監督が「『Love Letter』という映画を作ってから、韓国のみなさんからよく『お元気ですか』という挨拶をしてもらえるようになって、それ以来、韓国という国を親戚のように思ってきました。おかげさまで病気もせず作品をずっと作ってこられたということそのものが奇跡だなとこの歳になって本当に思います。そして今、改めて日本のすごい才能を持った若い人たちと、相まみえながらこの作品を作りきれて、みなさんのところに届けることができて、本当にそのこと、そのものが誇らしくて、嬉しくて仕方ないです」と言葉を残し、質問が飛び交う記者会見が終了となった。
『キリエのうた』は10月13日より全国公開。
・『キリエのうた』グリーティングイベントの写真はこちらから!
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