上川隆也が主演し、堤幸彦が演出を手がける舞台「魔界転生(まかいてんしょう)」の製作発表会見が6月19日に都内で行われ、上川をはじめ、溝端淳平、高岡早紀、浅野ゆう子、松平健ら総勢14名の俳優陣と、演出の堤、脚本を手がけるマキノノゾミが出席した。
本作は、1967年に「おぼろ忍法帖」として単行本化された山田風太郎の伝奇小説が原作。1981年には深作欣二監督によって映画化もされたこの作品を、ドラマ『SPEC』シリーズや映画『20世紀少年』などの堤監督が舞台化。
島原の乱で滅ぼされたキリシタン一揆の指導者・天草四郎が死者再生の術「魔界転生」によって蘇り、現世での怨念を晴らそうと幕府滅亡を謀る中、幕府の命を受けた柳生十兵衛が、そんな悪鬼どもに立ちはだかる姿が描かれていく。
上川が魔界から蘇った強敵に立ち向かう主人公の柳生十兵衛役。溝端が幕府への復讐をはたすため魔界の力を借りて現世に蘇る天草四郎役を演じる。
堤は「今できる舞台技術の最高峰を結集し、かつ、とにかくやったことのない舞台に挑戦しようという、かなり大胆な舞台になってるんじゃないかな」と語ると、俳優陣の方を見渡し「一番言いたいのは、役者のみなさんが…大変です。本当に大変です…」とド派手な演出やアクションのハードさを匂わせる。
上川は「今年の秋は平成最後の秋です。『魔界転生』を見に足を運んでくださった方々が、いつの日かこの平成最後の秋を思い返したときに、『あの秋は楽しかったね』、『あのお芝居は本当に素敵だったね』と思い返していただけるような舞台を、今登壇されているみなさん、そしてスタッフと一緒に作り上げていきたい」と主演らしい貫禄に満ちたコメント。
会見は和やかな雰囲気で進んだが、終盤、「無茶苦茶な台本、前代未聞の演出と言われているが、どれくらい無茶苦茶か」という問いかけに、堤は「稽古では間合いを測りながら…演者と私の殺陣です」と情熱的に答え、感嘆の声も上がった。
舞台「魔界転生」は10月6日〜28日博多座(福岡公演)、11月3日〜27日明治座(東京公演)、12月9日〜14日梅田芸術劇場メインホール(大阪公演)にて上演される。
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