映画『菊とギロチン』の初日舞台挨拶が7月7日にテアトル新宿で行われ、主演をつとめる木竜麻生(きりゅう・まい)をはじめ、東出昌大、寛一郎らキャスト陣と、瀬々敬久監督ら総勢30名が登壇。この数字は、テアトル新宿で行なわれたイベントでは最多の登壇者だという。
瀬々監督が構想30年をかけて完成させた本作は、関東大震災直後の日本を舞台に、全国で興行していた女相撲一座「玉岩興行」と、実在したアナキストグループ「ギロチン社」の青年たちが繰り広げる青春群像劇。
木竜、東出、寛一郎、瀬々監督のほか、韓英恵、渋川清彦、大西信満、嘉門洋子、大西礼芳、山田真歩、嶺豪一、篠原篤、川瀬陽太、大森立嗣、仁科あい、前原麻希、持田加奈子、播田美保、和田光沙、背乃じゅん、田代友紀、原田夏帆、荒巻全紀、池田良、飯田芳、小林竜樹、木村知貴、小水たいが、伊島空、東龍之介という30人が登壇する中、主演として挨拶を求められた木竜は、最初から感極まった表情を浮かべ涙ぐむ仕草を見せると、会場からは「泣くな!」という声が。
「ハイ」と笑顔を取り戻した木竜は「こうやって映画が広がっていくのはうれしいです。見る人によって感じ方が違う映画。壇上にいるみなさんの格好いい姿、格好悪い姿、全部をお見せできたと思います」と強い視線で語った。
東出は、クラウドファンディングにより本作の制作費が捻出されていることに触れると「劇場に足を運んでくださる方々がいたからこそ、でき上がった映画。現代の閉塞感を打ち破るような作品になっています」と胸を張る。
寛一郎は2年前の撮影を振り返り「久々にお会いする方々も多く、懐かしさが蘇ってきました。なかなか映画公開の実感が沸かなかったのですが、こうして劇場にいるお客さんをみると、今日が初日なんだなと実感できました」としみじみ語っていた。
戸惑いながらも、手足の長い寛一郎と東出がダイナミックな四股を見せると、会場からは「よいしょー」という掛け声が上がった。そんな中、トリをつとめたのは瀬々監督。勢い良く足を上げたものの、最後は大きく転び「おあとがよろしいようで」とオチをつけ、客席を盛り上げていた。
舞台挨拶前には、瀬々監督と「玉岩興行」一行が、劇場前でチラシ配りをするなど、スタッフ、キャストが一体となって映画を盛り上げようとする姿が印象的だった。
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