池松壮亮が主演をつとめる映画『君が君で君だ』の初日舞台挨拶が7月7日に新宿バルト9で開催され、池松をはじめ、ヒロインを演じた韓国女優キム・コッピ、満島真之介、松居大悟監督が登場した。
この日のために韓国から来日したキムは「今日はこの映画を見に来てくださってありがとうございます。楽しんで見てください」と日本語で挨拶。こんがりと焼けた肌の満島も「アイダホからやって来ました満島真之介です。トウモロコシの収穫を終えてやって来たので、今日はちょっと土臭いんですけど」とジョークを飛ばし観客を笑いに包んだ。
無事初日を迎えることができた池松は「年間、たくさんの作品が作られていますが、その中でも特別な気持ちです」とコメント。キムは撮影を振り返り、「撮影したのは真夏だったんですけど、冬のシーンで、裸足で歩くシーンがあって、アスファルトがすごく熱くて、火傷するかと思うほどでした。足の裏にメディカルテープを貼ったりして苦労したことを覚えています。本当に熱くて、目玉焼きができそうなくらいでした」と、たどたどしいながらも日本語で話した。
そんなキムを起用した理由について松居監督は「(2008年の韓国映画)『息もできない』という作品を見て、その後に日本映画に出演しているコッピさんを見て、すごく憧れていて、僕の過去の作品が韓国で上映されるので(韓国に)行ったときに『誰か話したい韓国人はいますか?』と聞かれ、キム・コッピさんとお話しできたら嬉しいですと答えたら、すぐに来てくださり、そこで『いつか僕の映画に出てください』って言ったら『台本を待ってます』と言ってくださったので、帰りの飛行機でもともと日本人女性の役だったのをすぐに書き直したんです」と熱烈なラブコールを送ったことを明かした。
これに対しキムは、そこで松居監督の『ワンダフルワールドエンド』を見たことを明かすと、「とっても面白かったので、ぜひ、ご一緒したいと思いました。台本はすごく難しかったけど(笑)、監督の作品が大好きだったので、ぜひやりたいと思いました」と答えた。
その切ない思いが甦ったのか、後ろを振り返ってハンカチで顔をぬぐう場面も。すると松居監督から「泣いてるの?」と指摘され、「何か泣けてきた」と目を腫らしながら話していた。
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