喪失感を抱えた青年の成長と再生を描いた静謐な人間ドラマ
【Netflix TOP10】Netflixがオリジナル作品やライセンス作品を対象に視聴時間で人気作品をランキングする「Netflix TOP10」。今回「ムビコレ」では、第7位にランクしている横浜流星主演作『線は、僕を描く』をピックアップ。喪失感を抱えた青年が、水墨画と出会ったことで新たな人生を切り拓いていく、成長と再生の人間ドラマだ。
・横浜流星が闇落ちする青年を演じた『ヴィレッジ』、Netflix TOP10で2週連続ランクイン
高校生の頃に不慮の事故によって家族を失った大学生の青山霜介は、美術イベントの設営のアルバイトで神社の境内に据えられていた椿の水墨画に目を奪われる。目に涙が浮かべながら画に見入る霜介に気づいた水墨画の巨匠・篠田湖山は、彼の弟子となることを提案。霜介は丁重にお断りするが、強引な湖山によって「湖山墨絵教室」の生徒として指導を受けることに。最初は見よう見まねで始めた霜介だったが、次第に水墨画の魅力に夢中になっていく。
「ちはやふる」のスタッフが再集結! 水墨画の世界を色彩豊かに描く
本作の原作は、砥上裕將による人気青春小説。小泉徳宏監督率いる「ちはやふる」シリーズのスタッフが再集結し、水墨画を題材に、モノトーンの世界を生きていた青年の日々が色彩豊かなものへと変わっていく姿を活写している。冒頭から展開される「揮毫会」の水墨画のライブイベントの迫力に圧倒されるが、一方、一人で内なる自分と対話しながら一筆ずつ紙に墨を載せていく研ぎ澄まされたシーンは静謐さに満ちていて、感動させられる。
主人公である霜介を演じたのは役作りの入念さでは若手俳優でも抜きんでている横浜流星。原作を読んで水墨画に魅せられた彼は、その世界観を表現しつくすために1年以上にわたり練習を重ねたという。水墨画の奥深さに目覚めた霜介が、自宅の部屋中を練習用紙だらけにするシーンの春蘭は、実際に横浜が描いたものなのでお見逃しなく!
そして、高名な水墨画である篠田湖山を三浦友和、湖山の孫で天才絵師の篠田千瑛を清原果耶が演じているほか、江口洋介、細田佳央太、河合優実が霜介を取り巻く周囲の人々を演じた。この機会に豪華キャストが織りなす感動の青春映画を堪能してほしい!(文:足立美由紀/ライター)
【Netflix日本Top10(映画)/10月30日~11月5日】
1位『孤狼の血 LEVEL2』
2位『355』
3位『ヴォルーズ』
4位『マスカレード・ナイト』
5位『ペイン ハスラーズ』
6位『映画 妖怪シェアハウス -白馬の王子様じゃないん怪-』
7位『線は、僕を描く』
8位『孤狼の血』
9位『愛に奉仕せよ』
10位『総理の夫』
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