第二次大戦下、ナチスが制するドイツの首都ベルリンに、迫害の嵐を逃れ潜伏していた7000人のユダヤ人がいた! この驚きの実話をもとにしたドキュメンタリー・ドラマ『ヒトラーを欺いた黄色い星』が、7月28日より公開される。ムビコレでは、埋もれた事実を掘り起こし映画化したクラウス・レーフレ監督に、制作のきっかけや登場人物のエピソードを語ってもらった。
・驚きの実話を監督が語る/『ヒトラーを欺いた黄色い星』クラウス・レーフレ監督インタビュー
製作のきっかけは、あるドキュメンタリー番組の製作のためにナチスの諜報活動に使われた娼館について調べていたときのこと。「ベルリン出身の1人のユダヤ人女性が、偽の身分証明書でその娼館に隠れていた。これが僕の好奇心をかき立てた」という。
ナチス政府の首都にこんなにも多くのユダヤ人が隠れていたことに誰もが驚くと思うが、「7000人のうち1500人以上の人々が生き残ることができたのは、善意あるベルリン住民が当局の命令に背いたからだ」と監督。
「ベルリンにいる全てのドイツ人がナチスだったわけではない。良い人もいたんだ」と、自らの危険を顧みずユダヤ人に手をさしのべたドイツ人たちがいたことに何よりも監督自身が驚いた様子で、「それが印象に残った」と語る。一方で、ナチスへの協力を余儀なくされ、同胞を裏切ることとなったユダヤ人女性にも触れ、「彼女はナチスの圧力に屈し、ゲシュタポの密告者となってベルリン市内をうろつき、間狩りに情熱を注ぐようになる」と、感動だけではくくれない歴史の暗部についても語っている。
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