今年のカンヌ国際映画祭でパルムドール大賞に輝き、日本でも大ヒット中の『万引き家族』が、8月3日に中国全土約6000スクリーンで封切られ、週末興行成績で4860万元(約7.8億円/1元16円換算)を記録し、第4位という好スタートを切ったことがわかった。この数字は、今年中国で公開された実写邦画としては『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の興収1679万元(約2.7億円)を大幅に上回る数字となっている。
・是枝裕和監督、『万引き家族』でカンヌのパルムドールに!「さすがに足が震えています」
中国の映画サイト「MAOYAN(https://maoyan.com/films)」では8.1、「DOUBAN(https://movie.douban.com/)」では8.8と、いずれも高評価のレビューをマーク。「この作品は要ティッシュ持参で、座って、静かに見て、この作品の本質を受け止めるに値する映画だ」「とても癒される作品だ。家族のみんなは隠さなければいけない秘密をそれぞれが抱えているが、いつも他者のことを考えている」など、中国の観客にも深い感動が伝わっているようだ。
また、香港(7月5日公開)では『そして父になる』対比156%というオープニング成績、台湾(7月13日公開)でも『そして父になる』の成績を2倍以上も上回る成績を叩き出す大ヒットスタートとなった。
アジアでの大ヒットに是枝監督は「『万引き家族』が、日本のみならず、アジア各国で、多くの観客の方々に見ていただけているとのこと。ありがとうございます。このところ自分としては大きな規模での公開作品が続いていたので、今回は初心に返って、ミニシアターで自作を展開していた時のように、小さく産んで息長く育てていく、というつもりでした。なので、この予想外の結果には正直、喜びよりは、驚きの方が強いです。カンヌ映画祭での受賞の効果はもちろんなのですが、公開に合わせて、過去の作品の回顧上映などを企画して頂いたりと、現地の配給宣伝の方々のご尽力も肌で感じています。この成果を、良い形で次につなげていければと思います」とのコメントを寄せている。
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