(…前編「『すごいものを見てしまった!』の反響相次ぐ。原作ファンも太鼓判のBLドラマとは?」より続く)
【元ネタ比較】『ポルノグラファー』中編
ドキッとするあんなシーンも実写化!
丸木戸マキ原作のBLコミック「ポルノグラファー」がドラマシリーズ化され、地上波TVで放送中だ。大学生の久住がポルノ小説家の木島の腕を自転車事故で骨折させてしまい、久住は口述筆記で代筆することになる。
感情の起伏が薄く、草食そうに見える木島が淡々と語る淫猥な内容は木島とギャップがあり、なんとも言えない妙な空気が流れる。ウブな久住は平静を装おうとするものの、ドキドキと興奮してしまう。男同士2人っきりの密室で官能的でありながら滑稽でもある独特のムード。これをTVドラマでうまく出せるのかと不安ではあったが、白けることなく醸し出すことに成功している。
久住と木島が事故を通じて出会ってから口述筆記のために木島のうちに向かうシーンで、静かに“ポルノグラファー”のタイトルが浮かび上がる導入部分、ここだけで既に雰囲気があって期待が募る。口述筆記シーンでは久住の動揺と興奮が伝わり、ゴクリと唾を飲む喉元など原作にはない演出も交えて効果的に描かれている。今までポルノ小説を読んだことのない久住が木島の小説を借りて帰り、木島の作品世界に触れて思わずひとりエッチをしてしまうシーンが原作にあるが、そこも果敢に実写化。話題作『娼年』で舞台・映画ともに娼夫・アズマ役に扮した猪塚健太が久住を演じ、イマドキなイケメン俳優が今回も体当たり演技を見せたことにネットで賞賛のコメントも上がっていた。
また、木島による女教師もののポルノ小説のシーンも劇中劇として登場し、それに至っては原作を凌駕するほど煽情的で、これもまたネットを中心的に話題となっていた。家族もいるお茶の間で見る方は気まずくならないように注意が必要なほどだ(後編に続く…)。
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