9月公開作の1位は『MEG ザ・モンスター』。全長23メートル、体重20トンの超巨大ザメ「メガロドン」と人間の死闘を描くパニック映画だ。
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主演ジェイソン・ステイサムの人気で集客したというより、「サメのパニック映画」という内容の分かりやすさや、アトラクション感覚でハラハラできる期待感が観客にアピールしたのだろう。配給元ワーナー・ブラザーズでは「この夏は、MEG ザ・ライド!」という宣伝コピーを使い、4Dでの上映をアピールする幕間映像(シネコンで本編の上映前に流れる映像)を作成。その効果もあってか、4D上映の集客率が良いという。また8月下旬に行われた公開直前記念イベントにはお笑いコンビ「FUJIWARA」の藤本敏史と原西孝幸、タレントの鈴木奈々が出席してPRに務めた。
2位は『プーと大人になった僕』。『マレフィセント』(14年)の大ヒット以降、ディズニーでは人気キャラクターの実写映画化路線を進めているが、本作もその1本。映画関係者期待通りのヒットとなった。原題は主人公の名前を付けた『Christopher Robin(クリストファー・ロビン)』だが、日本では人気キャラ、プーの名前を入れた『プーと大人になった僕』。このタイトルがファミリー客やディズニー好きの女性ファンに訴求したようだ。
主人公を演じるユアン・マクレガーの声を堺雅人が担当。8月下旬に行われた吹替版完成披露試写会に出席した。また初来日を果たしたユアン・マクレガーが出席した9月5日のジャパンプレミアにも堺は参加。人気俳優のPRも動員を後押しした。
なお、8月31日から公開された『アントマン&ワスプ』は11.9億円をあげ、前作(12.1億円)に並ぶヒットとなった。(文:相良智弘/フリーライター)
[9月公開作ランキング]
1位『MEG ザ・モンスター』11.3億円
2位『プーと大人になった僕』10.7億円
3位『ザ・プレデター』4.6億円
(9月23日時点。ムビコレ調べ)
相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。
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