『Shall we ダンス?』(96年)や『それでもボクはやってない』(07年)など数々のヒット作を生み出してきた周防正行監督の『舞妓はレディ』(14年)以来となる最新オリジナル映画『カツベン!(仮)』で、成田凌が映画初主演をつとめることが発表された。
主人公は活動弁士。およそ100年前の映画(活動写真)がまだサイレントでモノクロだった頃。日本では楽士の奏でる音楽とともに独自のしゃべりで物語を作り上げ、観客たちを映画の世界に誘い熱狂させる活動弁士、通称「活弁(カツベン)」が活躍していた。
本作は、そんな時代を舞台に、活動弁士を夢見る青年が、とある小さな町の映画館に流れついたことから幕を開ける、アクション×恋×笑いの要素を織り交ぜたノンストップエンターテインメント。超満員の映画館、隣町のライバル映画館、再会をはたした初恋相手、大金を狙う泥棒、ニセ活動弁士を追う警察までもを巻き込み、やがて事態は誰もが予想もしなかった方向へと展開する。
「MEN’S NON-NO」専属モデルとして活躍し、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』にも出演する若手注目株の成田が主人公の活動弁士に扮し、黒島結菜がヒロインを演じる。さらに、永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹野内豊といった実力派俳優が脇を固めるほか、竹中直人、渡辺えり、小日向文世ら周防作品おなじみのキャストも登場する。
2人の抜てき理由について、東映京都撮影所で行われた会見で周防監督は「2人ともオーディション(3ヵ月に渡り男女100名ずつ実施)で選びました。日本映画のはじまりの頃はまだみんなが初々しく、そのような初々しさを2人に感じました。また成田さんは会った時の素直な感じ、そして活動弁士として映画を解説している姿がオーディションを通じて想像できたので、その才能を信じてキャスティングさせてもらいました。黒島さんは役でも駆け出しの女優を演じる、その役柄にふさわしい初々しさと可愛らしさを感じました」とコメント。
黒島は自身の役どころについて「女優に憧れる女性で、非常に素直で純粋で、小さい頃に活動写真というものを見て、女優になりたいと思う一途な女の子です」と述べると、「今回オーディションで選んでいただいて、なんで私なんだろうという不思議な気持ちがあったのですが、素直に嬉しいです。あまりオーディションで受かることが今までなかったので(笑)、みなさんと良い作品を作っていけるというのは、今後の私の女優人生の中でも非常に貴重な経験になると思うので、撮影を頑張りたいなと思っています」と話していた。
『カツベン!(仮)』は2019年12月より全国公開となる。
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