浅田次郎が「壬生義士伝」に続き幕末の新選組を題材とした時代小説「輪違屋糸里(わちがいやいとさと)」(文春文庫刊)を映画化する『輪違屋糸里 京女たちの幕末』の予告編が解禁となった。
本作は、歴史が大きく変わろうとするる渦の中で、大義をもって都を守り、そして恐れられた新選組の姿を女性視点で描いた愛の物語。背景となるのは、結成当初の新選組にとって最も重要な事件である、筆頭局長であった芹澤鴨暗殺に隠された謎──。
初期の新選組には、近藤勇と芹澤鴨という2人の局長が存在し、両派が対立を深めていた。そうした中、新選組副長・土方歳三に思いを寄せる島原輪違屋天神・糸里。平山五郎との愛に翻弄される桔梗屋天神・吉栄。芹澤鴨とお梅。幕末の京の色街に生き、奇しくも新選組の志士たちを愛した3人の女性たちが、男たちの対立に翻弄されながらも、自らの愛を貫こうとする姿が描かれると同時に、芹澤鴨暗殺に隠された謎が女性視点で明らかになっていく。
主人公で、土方歳三に思いを寄せる島原輪違屋の芸妓・糸里を、『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』で日本アカデミー賞新人俳優賞に輝いた藤野涼子。土方歳三に溝端淳平。平山五郎を愛する吉栄に松井玲奈、平山五郎を佐藤隆太。芹澤鴨を塚本高史。芹澤の愛人お梅を田畑智子が演じる。また、榎木孝明が松平容保役として特別出演している。
糸里は実在の人物で、16歳で芸奴になり、新選組と関わる人生を経(へ)ることで、太夫として成長を遂げる。幼さが残る芸奴時代から成長を遂げた太夫・糸里まで、見事に演じきった藤野涼子の糸里ぶりに注目だ。また、予告編は中盤以降芹澤鴨暗殺事の一部を垣間見ることができる。数々の名優が演じてきた土方歳三を熱く演じる溝端淳平からも目が離せない。
『輪違屋糸里 京女たちの幕末』は12月15日より有楽町スバル座ほかにて全国順次公開となる。
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