映画『生きてるだけで、愛。』のティーチインイベントが12月4日に新宿ピカデリーで行われ、主演の趣里と関根光才監督が登壇した。
本作は、芥川賞作家・本谷有希子の同名傑作小説が原作。11月9日の公開から1ヵ月近く経過しているにも関わらず、SNSを中心に日々称賛コメントが寄せられている。特に、愛することにも愛されることにも不器用な主人公・寧子のキャラクターと、その役を演じた趣里への共感の声が多く、そのことについて趣里は「寧子に共感したというメッセージもいただいて、すごく勇気をもらって感謝の気持ちでいっぱいです。素敵な言葉をいただくと、頑張って生きていてよかったなと思います!」と笑顔を見せた。
また趣里は、本作での演技が新たな出発地点になったそうで、「日々生活していると生きづらいこともあるけど、そんな時に映画や舞台やエンターテインメントに触れて、ワクワクするような気持ちになれることがありました。自分もそうやって誰かに寄り添いたいという気持ちがあって、お芝居を頑張ろうと決心したんですが、今回、それに立ち返られるような作品に出会えた。関根監督に内面をさらけ出すこともできて、ここからが新たなスタートだと思いました」と語った。
これに趣里は、菅田との共演シーンを振り返りながら「それまではすれ違いのシーンが続いたけど、後半の屋上のシーンで、やっと津奈木と正面で向かい合って目を見た」と話し、その瞬間が印象深かったと吐露。関根監督も「屋上で2人がタブーを犯してでも本音をさらけ出す、特に津奈木が自分の話をするところは、2人にとって大きかったんじゃないかと思う。言語化できないものを体で表現することも大切にしたけど、やっぱり言葉にしないとわからないこともありますよね」と、屋上のシーンへの思い入れとともに、ほんの一瞬でも、分かり合うことの尊さを話していた。
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